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(2)日本版帰化試験問題 第70問

【アメリカ市民権試験問題】

■第70問 初代合衆国大統領は誰か。

(答) ジョージ・ワシントン

【帰化試験問題】

★第70問 現行憲法が公布された時の内閣総理大臣は誰か。

(答) 幣原喜重郎。

【解説】
 アメリカ版の答はまたワシントンなのだが、この市民権テストは、全てが出題されるということではなく、この100問の中から10問だけが面接試験で問われる。だから、同じ解答の問題があっても一向に構わないのだ。
 日本語版は面接での出題に加えて、筆記試験で最低でも20問は出題したいところだ。
 それは兎も角、ここも初代内閣総理大臣として、伊藤博文を問う問題にしてもよいのだが、一寸ひねっておこう。「歴史クイズ」としては、少しだけ難問だ。
 マッカーサーの回顧録にも、幣原の自伝にも、日本国憲法は幣原の責任で作られたかのように書かれている。しかし、実際には、GHQの素人が、1週間で作った英文の草案を押し付けたことがわかっている。明らかに国際法違反だし、もともと大日本帝国憲法でも民主化は可能だと思っていた幣原が、これを自分の責任だとした苦衷は計り知れない。実際、受諾を決めた閣議では、「このような憲法」を受け入れてしまったことに、断腸の思いを幣原は吐露しているのだ。

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