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(2)日本版帰化試験問題 第53問

【アメリカ市民権試験問題】

■第53問 米国市民になる際に行う約束をひとつ挙げよ。

(答) 他の国への忠誠を誓わないこと。アメリカ合衆国憲法と法律守ること。アメリカ合衆国の法に従うこと。必要に応じてアメリカ軍に従軍すること。必要に応じて、国家に取って重要な仕事をすること。アメリカ合衆国に忠誠を誓うこと。

【帰化試験問題】

★第53問 日本国民になる際にする約束をひとつ挙げよ。

(答)他の国への忠誠を誓わないこと。現行憲法と法律守ること。日本国の法に従うこと。国を守るための役割を果たすこと。日本国、日本国旗、天皇陛下に忠誠を誓うこと。

【解説】
 これは基本的に、忠誠と従軍の問題を除けば、アメリカ版をそのまま流用できそうだが、その2つが大問題だ。
 忠誠の問題は、前問で片付けたが、従軍の問題は残ったままだ。アメリカでは永住権を取得する際にも、従軍の意思を問われる。日本は平和憲法があるから戦争にならないと考えていた幼稚な人々にとっても、中共の海軍拡張や、尖閣諸島周辺への度重なる領海・領空侵犯を見れば、そんな能天気な状況ではないということは明らかになったハズだ。
 しかし、国防の義務が現行の憲法に明記されていない以上、国民に、余りそれを過度に期待することはできそうにない。
 帰化試験の創設とともに、国民に対して、国防の義務を課すことも必要ではなかろうか。それは決して、徴兵制を採用するとか、有事に召集をするとかという短絡的な意味ではない。しかし、スイス流の「国民皆兵」とすることだ。
 スイスは徴兵制がある国民皆兵だが、その中身は、軍事教練を受けるだけでなく、別の訓練を受けることで、その代替とすることができるのだ。国民はパンフレットから自分が希望する訓練を選んで参加する。例えば日本でも、現職や経験を活かしたり、興味のある分野を選択したりして、衛生看護、IT通信、機械修理、建築、通訳翻訳など、軍事を含む様々な分野で国民にトレーニングを施し、有事に働けるようにしておく。そういう広い意味での国防の義務を、国民の了解の下で、考えていくべき時に来ているのではなかろうか。併せて、スパイ防止法などの制定も、行われなければならないだろう。 
 もちろん、新たに日本人になる人にも、新しい祖国を守るために、広義の国防に関与してもらわねばならないのは当然のことで、それを拒否するようなら、帰化をする資格などない。

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