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人間には悲しい歌が必要だ
音楽には力があるらしい。
人類皆ご存知の通り、と言っても過言ではない事実だと思う。
実際音楽に勇気づけられたり、曲に載った言葉(要は歌詞)(じゃあ歌詞って言えや)に心打たれて目の前が拓けたりすることも多分にあると思う。
歌だけではなくて、舞台やドラマ、映画という世界を作るのにも音楽は必要不可欠。ぼくが言うまでもないけど敢えて言った。
話は少し飛ぶけれど、
ぼくはぽてさらちゃん。というシンガーソングライターさんが好きだ。
ぽてさらちゃん。の現場(要はライブ)に足を運んだことはほぼない、所謂「在宅」であるが、
ひょんなことから彼女の歌に遭遇して、心臓にエレクトリカルな衝撃を喰らうことになってからというもの、彼女の歌声や曲の世界観が大好きになってしまった。
持っているCDは一枚だけ。
ぽてさらちゃん。が出演するイベントに出かけてゆく友人に頼んで買ってきてもらった。
ぽてさらちゃん。が「ほーがちゃん専用」とジャケに書いてくれた、大切な一枚だ。
ぽてさらちゃん。の作る詞は、ところどころ散文的で歌詞だけ見ると正直よくわからない。
ところがこれがギターと彼女の歌声に載ると急に物語になるのがすんごいのだ。
詞、とは言ったけれど歌詞に縛られない自由な曲がなんとも言えない不思議な匂いのする世界へ連れて行ってくれる。
ぼくは特に『パルルフィクション』という曲の「春にころされる」というフレーズが好きだ。
ぼくが毎年春の匂いがし始める空気に触れてざわざわと落ち着かず「春がきらいだ」という逃げようのない感情に振り回されていることに、名前をつけてくれたような気がしている。
タイトルでぼくは「悲しい歌」と言ったけれど、ぽてさらちゃん。の曲が「sad」の意味で悲しいかというとそういうわけではない。
悲しい、という字は「心に非ず」と書くわけで、
ぼくが振り回されていた「心ではないもの」に「春にころされる」という名前をつけてもらったように、
なんとも形容し難く正体のわからぬ「悲」しい感情に向き合うための導きをしてくれるのが「悲しい歌」なのではないだろうかと思った次第なのです。
悲しい時に悲しい歌を、と言われる意味のひとつはもしかしたらそこにある。知らんけど。
奇跡的にタイトルの伏線を回収したことに自分で驚いている。
人間はわけのわからないものに名前をつけて安心したいものだと思う。
その安心はただ落ち着きたいという意味ではなくて、向き合うためのものだとぼくは感じる。
正体不明の陰摩羅鬼の姿を、点と線で繋いだ鬼太郎さんのように(例えが特殊)。
「悲しい」歌は、心に名前をつけてくれる。
人間には、悲しい歌が必要だ。
ぼくはぽてさらちゃん。の歌を聴いて、そう思った。
ちなみに、ウォークマンにぶち込んだ順番により、ぽてさらちゃん。の次は魂☆レッド!!さんの曲が流れるようになっている。
曲調の高低差で頭キーンなるわ。
でも、
ぼくにはその高低差が必要なのだ。
ぼくは今日も、
不思議な世界の女の子と、
そこら辺の何かしらを守るヒーローに助けられている。
ぽてさらちゃん。のYouTubeチャンネル
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