見出し画像

東証大暴落→エヌビディア株暴落により大損失を負ったプログラマーの復讐譚

初めまして。
赤魔道士ハネ」と申します。

このノートは、私の株取引における復讐譚、つまり復讐劇の記録です。

この復讐劇は現在進行中であり、この戦いがどのような結末を迎えるかは、私自身まだわかっておらず、その点も踏まえて読者の方々に見届けていただければと考えています。
勝利の美酒に酔いしれる未来を描きつつ、常に冷静な視点を保ちながら筆を進めます。


具体的には、このノートでは今後、株の売買戦略を統計的な視点から分析するため自作のシミュレーションプログラムを用い、その結果や得られた知見を共有します。

私は株に対し「恨みのような感情」を抱いています。とは言えトレードにおいて感情は全く役に立たないどころかマイナスの効果を発生させてしまうため理性で制御すべきものです。その事は本記事にてご紹介する経験を通して痛いほどわかっております。

本記事では、主に私の自己紹介と株を始めたきっかけ、そしてその後の大敗の記録について紹介させていただきます。

自己紹介

私のプログラマーとしての経験は学生時代を含めると20年以上、実際に今でも会社員としてWEBプログラマーをしています。
並行して個人として複数のiPhoneアプリを開発、リリースしており、この副業では継続的にそこそこの利益を上げています。
プログラムの実装や設計については自信があり、手前味噌ではありますが、使いやすいUIや効果的なプログラムを組める方であると自負しております。

この副業のアプリ開発のおかげでそこそこの資産ができました。
そして、さらにこれから先も副業でコツコツと資産を増やすよりは、この資金を元手に倍々ゲームよろしく株で増やすことに比重をおいた方が効率がよいと考え、今年2024年から本格的に株を始めました。

株の大失敗の経験について

半年ほど試行錯誤し、成功と失敗を繰り返しながらも資産を増やし、「自分には少しは株の才能があるのかも?」と密かに自信を持ち始めた頃、運命の日が訪れました。

8/5(月)の日経平均株価が4451円安と暴落したあの日。
東証の株は一週間前くらいからすべての株をほぼ売り払っており、日本株では運良くほとんどダメージをうけませんでした。しかし一方、資産の半分以上は信用取引でアメリカ株に突っ込んでおり、この事態が私の心と大事な金とを引き裂くことに繋がりました。

経緯を細かく説明するとさらに3ヶ月ほど遡ります。
半導体の絶対王者エヌビディア(NVDA)。これが私が心酔した銘柄です。

エヌビディアは2024年5月22日に1Qの決算発表を控えていました。その株を信用買いにて大量に保有した状態で私は決算を跨ごうと決めたのです。

信用取引とは、証券会社から株式を借りて売買を行う取引方法です。自己資金以上の取引が可能になるため、大きな利益を得る可能性がある反面、損失も資金以上に膨らむリスクがあります。例えば、100万円の資金で300万円分の株式を購入できますが、株価が大きく下落した場合、元の資金以上の損失を被る可能性があります。

周りを見渡せば、例えばメタ社など良決算であっても、少しでもコンセンサス(=企業分析のプロであるアナリストによる対象企業の業績予想平均のこと)を下回った場合に株価が暴落するようなケースも散見されているような地合いでした。

超絶決算が約束されたエヌビディアであっても、もともとの期待値が高く、コンセンサスを上回るハードルは高い。またコンセンサスを仮に上回ったとしても、材料で尽くしによる売りや利益確定売りで、決算後に株価が下がるリスクは依然としてあり得る。しかし、私は強気でした。

AI革命はまだ始まったばかり。ChatGPTやStableDiffusionなどのテキスト生成AIや画像生成AIに必須であるGPUはそのほぼ全てをエヌビディアが独占している。GPUはPCやサーバーだけではなく、今後さらにあらゆる生活の場に出てくるであろう家電やロボットに搭載されることを鑑みれば、まだまだ利益、引いては株価は伸びる。

そう判断の上、短期的にはエヌビディアの決算がコンセンサスを下回るなどして仮に株価が下がったとしても、数ヶ月あれば元の株価に戻るであろうと目論見ました。リスクをとって決算前に株を大量に買い込み、決算をうけて時間外でジャンプするであろう株価利益を積極的に取りに行こうとしたのです。

ついに2024年5月22日に訪れたエヌビディアの決算発表会。前年同期比で売上は3.6倍、利益は7.3倍という超絶決算と10分割の株式分割を発表。これを受けて私を含むホルダーたちは狂喜乱舞、市場は好感しました。私の目論見通り、決算後の時間外取引でエヌビディアの株価は高騰、その後もエヌビディアは階段登りで株価をぐんぐんと伸ばしたのです。

参考:
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240523/k10014457791000.html

決算の直前で資金の多くを使い950ドルで購入、さらに決算後1150ドルで追加購入したエヌビディア株は一時140ドル(分割前換算だと1400ドル)まで上り詰めました。
決算跨ぎという戦いに勇気を出し見事その賭けに打ち勝った私は、このままエヌビディアの株を持ち続けるのが正しいとの思いを強くして行きました。

決算前は自分なりに目標株価を定め、そこに達した際には、手持ちの半分もしくは全てを一旦売り払い、利確したほうがいいかもと考えていました。
しかし、エヌビディアを筆頭としてAIや半導体に関する企業の株が日本株、アメリカ株両方の市場にて期待を超えて上昇し続ける様を見続けるうち、慎重なそんな思いは徐々に身を潜め、このままエヌビディアの株を持ち続けるのが利益を増やす最適解であると信じるようになりました。

そう、生成AIの革命は始まったばかり。
GAFAM+エヌビディアなどの生成AIを制するアメリカのTOP企業がさらに株価を伸ばすことは分かりきっていたこと。数年後、AIが十分に世の中に普及した際に振り返ればなぜあの時投資しなかったのかと人々は後悔するだろう。

そんな考えに支配されるようになりました。
(ちなみに、この未来予想は大筋では今も正しいと考えています)

しかし、140ドルと言う高値に2度タッチをしたエヌビディアの株価はその後上げ下げを繰り返しながら、少しずつ降下して行きます。

そして、運命の日の前週(2024/7/29月?8/2金)、日本株もアメリカ株も下落傾向が続き、どの銘柄もかなり値を下げつつありました。
その週の最終日。8月2日の金曜には大幅に下落するも、なんとか107ドル前後の株価を維持。この時点でさらに下がるようならば、一度売って利確することを考えるものの、この辺がさすがに株価の底である、間違っても決算前の株価以下にはならない、下げ止まりしたはず、とたかをくくり、結局一切株を売らずに来週に持ち越すことにしました。

しかし、8/5(月)の夜、史上最大の東証の暴落をうけて、時間外でアメリカ株全体がさらに急降下し始めました。そして時間外取引の値を確認するとエヌビディアがなんとすでに一株92や93ドルという株価をつけていました。

私は恐怖しました。まさか決算前の数字を下回るような事態になるなんて。この時点で既に結構な含み損。しかも信用買いをしているため、もしさらに株価が下がり続けたら下手すると資産がゼロどころかマイナスつまり破産もあり得る。

これ以上のリスクは取れない。怖い。とにかく逃げるしかない。

そう判断した私はその日の夜、アメリカ株の売買開始と同時にすべての手持ちのエヌビディア株を売って手仕舞いすることを決めました。

その日の売買開始前2時間ほど前に私はエヌビディアの株を成り行き売りで予約注文を出しました。祈るように机に座り売買開始時間である夜10:30になりました。世紀の大暴落の事態に私以外にも多くの人が売買に殺到していたのでしょう。私が出した売り注文が約定されるまで、おそらく10分以上の時間がかかりました。

ややあって、1株92ドルと言う超安値で手持ちの全株が売れました。その後のエヌビディアのチャートを見た方ならばご存知でしょうが、その92ドルと言う株価がほぼ底だったのです。開始値92ドルから始まりすぐに底値90ドルをつけた後、株価は反発、急上昇しその日の終値は結局104ドルまで持ち直しました。

私は、手持ちの株を全て売り払った後の、このエヌビディアの株の非情な値動きを見ながら、これ以上の損失は起きないと安堵すると同時に、株という恐ろしく非情なものに完全にもてあそばされたと感じました。

後から振り返ってみれば、追証は辛うじてなかったため、この日も株を売らずに持ち続ければ、その後結局は株価は回復し、かなりの利益を持った状態で、本日もきっとウハウハの状態を迎えられていたはずでした。しかし、最も株価が安いタイミングで株を手放し、その後も恐怖に駆られ、大量に買い戻すことができず(その後、ごく少額を買い戻しましたが)、上昇する株価をただ見つめ、絶望感に打ちひしがれていました。今エヌビディアの株は130ドル前後まで持ち直しています。この事実に私は株と言うものに恨みのような、絶対にお前を攻略してやる、と言うような強い思いを抱くようになりました。

大敗からその後

自分の実力を過信し、市場甘く見て、信用取引に手を出し、結果、自分の資産を減らしてしまうことになってしまいました。さらにこの失敗によって私は株取引を自体に恐怖心を植え付けられ、自分に対する自信をも喪失しつつありました。

しかし一方で、株の世界においてうまく立ち回れば資産を増やす事はやはり可能であり、大きいとは言え1度の失敗によって、完全に市場から撤退してしまうのは合理的ではないと言う思いも強くありました。

その後も以前にくらべると少額ながら株トレードを続けました。しかし、一度植え付けられた株トレードに対する恐怖心は消えません。買った株の値が少しでも下がれば恐怖を感じてしまい、思うようにお金をかけることができなくなってしまいました。自信を持って自分の戦略にベットできなくなったのです。これから先、どのような戦略によって売買すれば良いのか。私は分からなくなりました。

それでもこの大きな失敗の後、胃を痛くしながら、ひたすら株について考えました。
色々な銘柄の過去の値動きやトレーダー方の本や記事を読み、さらには実際に株取引を続けながらも、自分はどのような戦略を取るべきか考え続けたのです。

その思索や検討は今も進行中です。

色々と見出した戦略や考え方について多くの記事を書いていく予定ですが、まず大枠となる戦略をお伝えすると、

自作のシミュレーションで確率を統計的に計算し、勝てると確信した戦略に基づいて売買する。

ということになります。

このNoteの記事の将来展望

将来的には自動売買プログラムの実装も視野に入れていますが、より大事なのは、あくまでシミュレーション(バックテスト)により戦略の有効性とその有効性の条件(ある戦略が有効となる前提条件、どのようなケースや地合いだとその戦略勝てるか?)を事前に確定することであると考えています。

このNoteではプログラムの作成やシミレーションによって、
・チャートや市場のあまり知られていない性質の抽出
・トレード戦略の有効性の検証
などを行い、自分の資金を使って資産を増やしていくことを目的とし、その過程や検証の結果分かった事実などを公開していきます。

なお、プログラムの作成にあたってはChatGPTやClaude 3.5 Sonnetなどのテキスト生成AIやGitHub Copilot(プログラム記述を補助するAI)をフルに活用しております。AI活用に関する記事も場合によっては記載する予定です。

すでに以下のようなシミュレーションを行うプログラムをPythonにて実装しています。

1) 実際の株データを取得してデータベースに保存しつつ、
いくつかの戦略を使った結果をシミュレートするプログラム(いわゆるバックテストと呼ばれるもの)
2) ケリー基準を用いてトレードを繰り返した結果、どの程度資金を増やせるか(あるいは、適当にかけた場合にどの程度資産を減らすか)

最終的に作成したいプログラムからはまだほど遠い状態ですが、現在すでに実装済みの簡易なプログラムからも色々と気づきがありした。
それらの知見を公開しつつ、ツッコミどころがある場合に早めに読者の皆様に指摘していただき、方向性や戦略を修正しつつも確実に株トレードによって、焦らずゆっくりと確実に資産を増やしていきたいと考えております。

このノートにおいて、書きたいネタはすでにたくさんあります。しかし、このノートに記事を書く目的は、あくまで株に勝つことです。さまざまな戦略の有効性について確証を得て、実際にためし利益を得ることが最終目標です。

最後に

私に限らず、東証やアメリカ株の暴落で大きな損失を受け、「もう株はやらない」と決めた方も多いでしょう。
「青汁王子」こと実業家の三崎優太さんも最近株にて大きな損失をだしたことを公表して話題になっています。

同じ傷を持つもの同士の中で、それでもその傷を抱えながらもこの戦いをまだ続ける勇気のある人に向けて、この記事がエールがなれば、とも思います。

しかしながら、古今東西、株取引はあくまで個人の責任です。私も含めて決して他人の戦略に完全に自分自身を預けてしまってはいけません。

さまざまな考えや事実を見聞きして、最終的には自分の頭をつかって考え抜くことが肝要です。

読者の皆様には、自身の戦略の確度を高める材料の1つとして、私が今後書く記事を活用いただければ幸いです。

共に学び、成長していける場となればと考えております。今後ともどうぞよろしくお願いします。

いいなと思ったら応援しよう!