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20240928 『三つのインタナショナルの歴史』第33章-2 コミンテルン大会の中で非常に重要だった第2回大会

20240928
[第2回大会の綱領]

 コミンテルン第2回大会は、コミンテルンが開いた大会の中で最も偉大なものの一つである。レーニンは、この大会で主要な報告を行い、戦後情勢を分析し、共産主義インタナショナルの基本任務をまとめ上げた。帝国主義国、特にアメリカ合衆国が自国を再建し支配力を拡大しようとしていると説明した。レーニンは次のように言っている。
「全世界のブルジョア体制は、最大の革命的危機を経験している。革命党には、この危機を成功的な、必勝の革命のために利用する十分な意識性、組織性、被搾取者大衆との結合、決断、手腕が備わっていることを、今こそ革命党の実践によって『証明』しなければならない」
 また、報告の中でレーニンは、ヨーロッパでの広範なプロレタリア革命の行く手を塞ぐ最大の障害は日和見主義的社会民主主義であると言った。
「日和見主義の流れにしがみついている労働者階級運動で活動している連中が、ブルジョアジー自身よりも優れたブルジョアジー擁護者であることを、実践が証明した。この連中が労働者を指導していない限り、ブルジョアジーは権力を握る続けることができない。これは、ロシアのケレンスキー政権の歴史が証明しているばかりでなく、社会民主党政府をいただくドイツ民主共和国も証明している。また、フランスのブルジョアジーに対するアルベール・トーマの態度も、さらにイギリスとアメリカ合衆国での類似の経験も、これを証明している」
 このように、レーニンは基本的にヨーロッパの労働者に対して呼びかけた。ドイツと中部ヨーロッパの数カ国が資本主義を打ち倒せば、世界的規模での革命を起こせただろう。

 レーニンの報告の一般方針に従って、大会は、一連の実践上政治上および組織上の方策を作り上げた。コミンテルンとその加盟各党に、広範な革命的情勢に対処する準備を整えさせようとしたのである。そのための諸問題は次のようなものであった。

1.プロレタリア独裁に関する重要問題の全ての徹底的な分析
2.いつどのようにしてソヴェトを作るかの問題
3.議会主義と政治活動の問題に関する重要な戦術上の諸問題
4.革命の朝、革命の最中、および革命の後におけるプロレタリアートと農民の関係
5.労働組合と工場委員会に対する共産主義者の態度
6.青年・婦人に関するテーゼ
7.民族問題と植民地問題
8.社会民主主義の裏切り的役割
9.共産党員の諸条件
10.レーニンが示した党の革命的役割

 この大会の決定の一部は、世界のマルクス主義運動が生んだ偉大な著作のひとつである。その中でも特に注目すべきものは、『植民地、民族問題にかんするテーゼ』『共産主義インタナショナルへの加盟条件』
そしてレーニンの『共産主義における「左翼」小児病』である

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