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「浦和レッズのここまで」について一丁前に語る。

Jリーグは基本的に五輪開催による中断期間へと入りました。
チームによって開催試合数にばらつきがありますが、僕が応援している浦和レッズは別日開催の試合がないので、節の数字と同じ22試合を消化して勝ち点35の暫定5位につけています。

監督が代わり、志向するサッカーが変わり、選手の入れ替えがありと、いろいろと変化している様子が感じ取れる今年の浦和レッズ。
ここまでレッズのリーグ戦全試合を観戦している僕が、素人ながらに感じたことや気付いたことなどを挙げていこうと思います。



1.課題解決力・修正力が大幅アップ

とにかく1試合ごとに成長が見て取れるので、毎週末試合を見るのが楽しみで仕方ないですね。

試合を観ていてなんとなく「ちょっとうまくいっていないんじゃないかなぁ」と感じた点が次の試合で改善されているというのは、当たり前のことではありますがうれしいものです。
昨年まではDAZNに入っていなかったので、たまのテレビ中継だけが頼りでしたが、こう言ってはなんですがいつ観ても5~60点という感覚があったので…

特にシーズン序盤、なかなか流れの中から点が取れていなかった時期にシステムを4-2-3-1から4-1-4-1にチェンジしたのはお見事でした。
これによって、小泉がフリーマン的にボールを受けに行った際に1トップが孤立する状況を防ぐとともに、アンカー柴戸の鬼のような守備力がより活きやすい形になりました。
加えて前線に武藤という最高品質の潤滑油を据えたゼロトップにしたことで、ボールの流れが格段によくなったと感じます。武藤はあそこで是が非でもゴールが欲しかったかもしれませんが、数字に表れない仕事を丁寧にやり続けてくれました。

そもそも今シーズンは補強も完璧ですしね。
個人的にはGK塩田さんの獲得とかめちゃくちゃ渋くていいなぁなんて思っているのですが、とにかくどこがよくてどこに手を加えるべきなのか、というところをクラブ全体で共有できているのかなという印象を持っています。


2.武器を活かす采配

リカルド監督は選手の武器を見極めるのがうまいなと思っています。

それを最も感じたのが明本の左SB起用
左利きのアタッカーを左サイドで使うということ自体ちょっと盲点だったように思いますが、さらに一列下げるとは驚きでした。

ただ、これがうまく効いています。
そこまで器用な選手ではないと思うのですが攻撃力は高いですし、こと運動量に関してはバケモノ級。だからこそスタートポジションを後ろに設定した方が相手からのマークも軽くなり、効果的なのだと思います。左サイドでのローリングもうまくこなしていますしね。

加えて守備の強度も抜群なので、昨季からウィークポイントになっていた左の守備がだいぶ安定してきました。
まぁ本職の山中にももう少し期待したいところはありますが、途中から入ってきた彼のクロスやセットプレーにはワクワクさせられますからね。スタメンでは怖い部分もあるかもしれませんが、守備力に目をつむれば欠かせない選手の1人です。

他にも右サイドの西と田中の位置関係、汰木や関根のトップ下起用、第3節・横浜FC戦の前半での岩波と槙野のポジションチェンジなどなど、うまくいったものもあればそこまでだったものもあるでしょうが、選手個々の特徴を活かすために様々なチャレンジをピッチの中で行っているというのが好印象です。


3.ポジティブなチャレンジが増えた

これが観ていて一番うれしいですね。
ピッチ内にいろいろな変革を起こすリカルド監督に呼応するように、実際にピッチで戦う選手たちも積極的なプレーを見せてくれるようになりました。

特にバックラインからのビルドアップはかなり前向きになったのではないかと感じています。
槙野のコンドゥクシオン(持ち上がる動き)は3バック時代から得意だったプレーかもしれませんが、それを4バックでもやってくれるようになったおかげで、ボール保持の時間が増えてきたように思います。あと逆サイドへのフィードが地味にうまい。
岩波に関しては、開幕当初は少し不安定な部分があったのは否めませんが、次第に彼の武器であるロングフィードや楔のパスを出せるようになってきたことがチームの成績向上に直結したのも確かだと思います。

データでは、ここまでのパス本数が岩波はJ1全選手の中で1位槙野も3位に入っているということで、いかにこの2人が攻撃のカギを握っているかがよくわかるでしょう。

あとは柴戸の成長ですね。
ボールを持ったときに必ずターンをして周りを見るというのは、おそらく相当意識してやっているプレーなのではないかと思っています。
守備力、特にボールを奪い切るプレーに非常に長けた選手ですが、奪った後含めボールを持ったときのアイデアに少々課題があるかな、というのはこれまでも感じていた点ではあったので、今シーズン柴戸がスタメンに入るようになってから彼のプレーを見て驚きました。ボランチがあれをやってくれるとかなり楽になります。

他にもやはり田中や大久保の縦への突破はギアがぐんと上がる感じがしますし、西川とザイオンのバチバチの正GK争いも見応えがありますし、たまに見せるユンカーの鬼のプレッシング、およびそれに呼応した前線からの追い込みなんかも観ていて気持ちがいいです。

もちろんボゼッションの部分は大切にしているでしょうが、そこにプラスしてクラブが掲げる「縦に速いサッカー」が随所に見えているのがいいですね。
レッズのサポーターはこういうサッカーが大好きです。


☆中断明けに期待したいこと

この中断期間が明けたら、さらにワクワクするリカルドサッカーが観れる!

そう考えたら中断明けが楽しみで仕方がありません。
新しい選手もたくさん入ってきてくれますしね。

中断前に少しコケてしまったことでネガティブに感じてしまうかもしれませんが、この期間にも新しいチャレンジの跡を見ることができたので、この結果を受け入れることができています。

できることなら常に全勝無敗がいいですが、それは川崎でもバルサでも無理な話。
ACL圏内と言わず常に優勝を目指すのは当然ですが、今シーズンに限っては向こう数シーズン強いチームであり続けるための土台作りがメインだと割り切っているので、とにかく前向きなチャレンジをどんどん続けていってほしいのです。
だからこそ、よほどひどい負け方をしない限りは例年よりポジティブな気持ちでいられます。

個人的には、特に過去2シーズンはパッとしないままボトムハーフで終わっているので、今シーズンは新体制1年目だし結果的にトップハーフで終われれば…と、いい意味であまり期待してはいなかったのですが、それはさすがに志が低すぎたかもしれませんね。笑

勝って油断せず、負けてネガらず、目の前の一戦一戦に最善を尽くす、そうすれば自然と結果はついてくるはず!

期待しています!



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