Kabu Berry Lab [みらいワークス(6563) IRセミナー] 2024.5.21
目次
事業内容
代表取締役社長 岡本祥治さんが登壇。
東証グロース。時価総額は現在45.1億円。
ミッション:「日本のみらいの為に挑戦する人を増やす」
ビジョン:「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する」
コンサルタントに特化したビジネスマッチング「FreeConsultant.jp」を運営しており、専門家を紹介。
「人生100年時代」におけるプロフェッショナル人材の「みらいの働き方」を支えるプラットフォームとして、多様な契約形態・働く場所での挑戦の機会提供や挑戦の支援を推進している。
みらいワークスが掲げる社会課題は下記の通り。
東京一極集中を避け、地域活性化のためにも地元で働けるひとをもっと増やしたい。そのために都市部人材のスキルをシェアリングすることで、日本経済を良くしていきたいという考え。
事業の3本の柱については下記の通り。
独自性が担保された事業ポートフォリオがみらいワークスの強み。
プロフェッショナル・エージェント事業がメインの事業。
① プロフェッショナル・エージェント事業
→ 大企業などのデジタルプロジェクトや新規事業プロジェクトに、プロのフリーランスの方を紹介するビジネスモデル。登録しているプロ人材の方は2万人を超えており、大手のコンサルティングファームや事業会社のデジタル部門、新規事業部門などで活躍したフリーランスの方や企業家の方が登録。プロジェクトの平均単価は約100万円で、週5日フルタイムで稼働するような案件が45%。
② Webプラットフォーム事業
→ プロ人材と企業をWeb上でマッチングするサービス。Skill Shift(スキルシフト)という地方副業のマッチングプラットフォームや、Glocal Mission Jobs(グローカルミッションジョブズ)という都市部人材の地方への転職・移住支援サービス、MOREWORKS(モアワークス)というクリエイターに特化した転職・フリーランスのマッチングプラットフォームなどを展開。
① ソリューション事業
→ プロフェッショナル・エージェント事業とWebプラットフォーム事業で培ったノウハウやビッグデータを活用したソリューションを作り、大企業や地域の自治体などに提供するモデル。実践型リスキリングサービス、イノベーション・サポート、みらいインキュベーションの3つのサービスを展開。
業績推移
まずは実績の2024年9月期 第2四半期 決算概要から。
売上高:50億9,700万円(前年比:+23%)
営業利益:2億3,800万円(前年比:+90%)
EBITDA:3億500万円(前年比:60%成長)
売上・利益ともに過去最高の数字となっている。
四半期単位で見てみても、第2四半期は過去最高の売上と利益を出すことができている。
自治体の売上などが3月に計上するものが結構多かったりするため、第2四半期、第4四半期に利益幅などが高く出るような事業構造となっているのも理由の一つ。
全体の売上と利益は、プロフェッショナル・エージェント事業が牽引。
営業利益ベースでも60%以上の成長を遂げており、別の事業を成長させつつも特に会社に影響を及ぼすのがこちらの事業のため、今後も注視していきたい。
売上高の実績推移。
右肩上がりで成長傾向にある。
事業の肝となるプロフェッショナル・エージェント事業にフォーカスした売上高も順調に上昇。
インボイス制度は逆風になるものの、それでも売上総利益も+0.6%の上昇となっている。
続いて主要KPIは下記の通り。
A:契約数
B:1契約当たりの売上総利益
C:直接営業人員数
D:大手企業取引数
基本的にはどのKPIも右肩上がりの状態であり、順調に企業成長しているように思われる。
最後に今後の2024年9月期以降の成長イメージ。
(2024年9月期の事業計画についてはKabu Berryの書き起こしを見てみてください)
売上高に関しては今期100億円を達成させる目標。
プロフェッショナル・エージェント事業が引き続き牽引。一方で利益に関しては、Webプラットフォーム事業、ソリューション事業が利益率が高いモデルであるため、割合を徐々に増やしていく。
株価
株価の月足チャート。現在858円。
上場後に3485円まで急騰してから急落。その後は1000円台から3桁の水準を行ったり来たりの結果となっている。
2020年に株価が373円から1500円台に急上昇しているのはコロナの影響もあり、外に出なくてもWeb系であれば在宅で対応しやすかったから需給が大きくなったといった要因もあるのか。
考察・感想まとめ
大企業などのデジタルプロジェクトや新規事業プロジェクトに、プロのフリーランスの方を紹介するといったプロフェッショナル・エージェント事業が柱となっており、昨今のデジタル化で更に需要も大きく増えていくと予想。
既に売上高・営業利益・KPIの指標を見てもいずれも右肩上がりで成長しており、テーマも地方創生といった分かりやすい社会貢献といった内容であることも好印象。
ただし現時点でPER:23.6 ということでバリューかというとITの中では安いほうであるが、全体を見るとそうとも言えず。
また、現在の市場状況を見るとなかなかグロース系の株全体に資金が流入しにくい状況であるため、再びグロース株の日の目を見ることになったときに注目されれば、株価は大きく上がる可能性も考えられる。
チャートだけ見ると事業成長が右肩上がりであれば、600円台付近で仕込んでおきたいところ。
終わりに
企業のHPを見てみるとNews欄にほぼ毎日情報を流しており、積極的なIR活動を行う姿勢はとても良いと感じました。
過去に自分が持っていた銘柄では、せっかく良い業績になりそうだと見立てを立てても、決算書類の開示以外はプレスリリースを全く公表しなかったり、中にはその後IRに問い合わせをしてもお断りをされる企業などもありました。
そのような企業は他の個人投資家が好業績を予想して決算前から株価が上がることはあっても、決算後の好業績予想が出てからのニュースによるモメンタムが維持できないため、決算直後に売られた後に株価が戻りにくい、もしくは決算直後に爆上がりしてもすぐに沈む傾向があります。
そのような意味ではあまりプレスリリースを出さない会社には触れないようにしています。やっぱり投資家にもっと自分の会社を知ってもらいたい!という姿勢の会社のほうが魅力もありますし、応援したくなります。
そのような意味では、みらいワークスの今回のような地道なIR活動やプレスリリースの出し方はとても良い印象を感じましたので、これからも地方創生を目指して頑張ってほしいと思います。
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