58 お勧めの本(続々) 59 Moment Of Truth(MOT) 60 Zero Moment Of Truth(ZMOT)

◆ 58 お勧めの本(続々)
ブランディングや、ニューロマーケティングに興味ある人にお勧めします。
「買物する脳」
      マーティン・リンストローム
      早川書房刊
「彼女が買うわけ、会社が伸びるわけ」
      フィリップス・ポップコーン
      リース・マリーゴールド 
      早川書房刊
「なぜこの店で買ってしまうのか」(ショッピングの科学)
      パコ・アンダーヒル
      早川書房刊
「あのブランドばかり、なぜ選んでしまうのか?」
      アンドレアス・ブーフフォルツ
      東洋経済新潮社刊
「ブランド・マインドセット」
      デューンE・ナップ
      翔泳社刊

◆ 59 Moment Of Truth(MOT)
1980年代初頭にスカンジナビア航空のCEOにわずか39歳で抜てきされたヤン・カールソン氏が提唱。
同航空会社でお客さまに直接応対するスタッフの当時の平均時間が15秒であり、そのわずかな時間にお客さまが判断するサービスの質が同社の成功を決めるというもの。この考え方に基づいてさまざまな施策を打ち、経営危機に陥っていたスカンジナビア航空をわずか1年で立て直しました。
さらに、2005年にP&GのCEOであったアラン・ラフリー氏は、2つのMoment of Truthを提唱しています。
First Moment of Truth(FMOT)=消費者が店頭に陳列されている商品を目にして、数秒の間に意思決定(購入するかどうか)を決める瞬間と、Second Moment of Truth(SMOT)=購入後に実際に商品を使用する瞬間です。この最初の瞬間=消費者と売り手が直接の接点を持てる店頭こそが、ブランドの付加価値を提供できる、最も重要なプロモーションの機会であると提唱しました。これが「お客さま目線」のマーケティング戦略になりました。

◆ 60 Zero Moment Of Truth(ZMOT)
2011年に、Googleが、Zero Moment of Truth(ZMOT)を提唱しました。インターネットの普及で購買行動が変化し、店頭に足を運ぶ前に商品をネット上で検索して情報収集するようになりました。このオンラインで事前にブランドと接触する瞬間のことを指し示しています。では、ZMOTの情報源にはどのようなものがあるでしょうか?
・検索エンジンでの検索結果・家族や友人からの情報・オンラインでの商品比較・ブランドやメーカーのWebサイト・商品のレビュー記事のコメント欄・いいね!したり、フォローしたりすると届く情報
オンラインからの情報は、意思決定の重要な役割を担っています。特に、ショップのスタッフからの発信は多くのアクセスがみられます。
こうした流れの中で、いま再び、原点回帰として「MOT」の概念の重要性が増しています。まさに、「人」と「人」が触れる「瞬間」の体験、記憶が、ブランド価値を大きく決めているからです。

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