三が日

 年明けてから色々落ち着かない2024年、年末から続く浮遊するような特別感のせいで未だに現実に降りていけない。当事者意識のないまま久しぶりに何も考えすただただテレビを眺める時間を過ごす。

 実家はよく眠れない、いつもと違う場所というのもあるけえれど人が複数人近くにいるという感覚が拭えなくて肩から力が抜けていかない。久しぶりの目が覚めても誰かがいるので部屋から出たくないという考えに陥る。寒くもないのに毛布をもう一度頭から被って良い初夢を見ようと試みる。

 そういえば近所にあった歯医者が駐車場に変わったらしい、一回も行ったことないけど。年の初めなのに地元を歩くと毎回懐古的になってしまう。それだけの情報量があるということだけど、それが毎回ともなると依存のようになりそうだから気を付けないと。昔の楽しい記憶だけ今の視覚にトレースしがちだけど、その楽しかった頃とは変わった部分があまりにも多すぎる。毎日練習していた野球グラウンドは綺麗な公園に変わり、いつも集合場所になっていた駄菓子屋はシャッターが閉まり看板だけが残されている。

 幼馴染とのご飯でもう来年には成人式だねなんて話すけど、誰が人を集めるのかが未定。そういうのは学級委員がやるらしいけど、僕は全くやる気が起こらない。姉の時はもう一年前くらいからはグループLINEができていたような記憶だけど僕の場合は友だちからはやされる程度。また懐古的になって今が見えなくなりそうだから、来年の1月だけ成人式モードになりたい。目先のことがどんどん見えなくなるような感覚がする。明日には名古屋へ戻って、夕方からバイト。明後日の学校では発表。来週には違う授業の発表、来月からは東京。年始からバタつく予感。今年の抱負は目先のことを取りこぼさないこと。

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