自由席特急券
結局だらけて家の冷蔵庫にあるものだけ沢山食べた正月、早くも明日から学校。実家から離れることに躊躇いもなく京都から新幹線に乗って名古屋まで。
正月だからなのか、有事のせいなのかやけに人が多い。地元の駅のタイルが幾つも割れていて注意の看板が立てられていた。中二の時の地震でもここはかなり荒れた記憶がある。電光掲示板が落ちたり天井から水が流れたリズムする映像がニュースで流れてきて落ち着いてからこの駅に来たけどその跡はずっと残ってた。
嫌な予感というのはずっとしてるのに未だに現実感がない。隣町で殺人事件があったと知って怖いと思うけど、どこが自分には関係の無いことのように感じてる。Twitterは開く度に嫌なニュースが入ってくるけどすぐに閉じればほとんど何も嫌なことは無く1日が過ぎてく。ネットと現実の境界線が分からなくなってきた。新幹線の窓からは綺麗な夜景しか見えない。
痛い目見ないと分からないのかと昔よく母に言われた。命は1つしかないんやで。と。そんなことは分かってる、でもそれが事実だとはわかっていてもだからといって雨の日に川へ行くのが死に直結するとは分からなかったのだ。
今もどれだけ苦しんでる人がいるかは分かってはいる、分かってはいるのにそれは全部画面の奥の世界で自分の首を絞めるものとは分からないのだ。何もできない自分への言い訳かもしれないんだけど。