鼻歌2小節目

 いつかの僕は映画を観終わった後に見る街はキラキラしてるとツイートした。久しぶりの映画と映画館と岩井俊二。中三の冬以来の映画館での岩井俊二。

どうにも落ち着かない身体うるさく、今日はやけに能動的でそのおかげでやらないといけないことの二、三は終わった様な気がする。でもまたそれが何かの問題の種になるような気がして提出したのに完了マークは押せない、添付ファイルが増えすぎて提出したいのがどれだか全く分からない、好きな曲を流してるのに作業の邪魔をされている様な気がする耳に合わない。スマホを開けばどこかのカップルの半年記念日、大学生になってもう6ヶ月が経った、もう高校生じゃない、でも大人になれた訳でもない。大人になるためにやらないと行けないこともやらないといけない、脳みそが入ってない胸の奥の方ではただ自分の作りたいものを作りたいと呟いているけど、6ヶ月大学生になりたがってた脳みそは売れるものを作れと言う。今から見る作品も売れなければ駄作と言われるのかな、たった一人の成人未成熟男子の心が震えても顔も知らないマジョリティの頭を縦に振らないといけないのかな。この予告に流れてる映画をどれだけ面白そうと思っても見るのは結局一つか、ゼロ。そう言う意味では僕もカオナシマジョリ。


メモ引用:
 映画が終わって数十分、色んな音を聞いて、色んな光を見て、その度にあれこれ言葉を出したのに何だか忘れちゃった
 映画館はやっぱり不思議な場所でどれくらいの時間その場所にいるかはチケットを買った瞬間からわかるのに何だか物凄く長く感じる、ここ1日、2日で受けた情報、それから発生した僕の感情や身体の動きはこのおよそ2時間より少ない
◎いつもよりきょろきょろしてしまう、周りが凄く気になるんだ。待合室、2つ隣の人が電話「やばいやばい、熱は?」鳥の鳴き声が聞こえる「サエ聞いて、占い行ったのね、12月に彼氏できるって、行こうよ初回10分1000円かららしいから」
父の車の車種を当てられたらしい。
 映画の内容、なんだっけ。昨日のことみたいに、昨年のことを思い出すみたいに色んなことを思い出してみる。
 映画に出てくる西暦、その時僕は何をしてたかな、2010年、震災の時、子どもの時、教会に行った時、受験の合格発表の時、その後の駅でフラついてそれから家の真反対に歩いて1日音信不通になったこと。

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前にラストレターの映画をみた日のこと、確実に人生のターニングポイントなのによく思い出せない、嫌だった時の方がよく覚えてる。
 あの時は純粋だったかな、何か大人になろうと穢れたものを摂取しすぎてこうなったのかな。でも、あの時も泣いてない。
 あの時は今みたいに文字に事実を残すことはなかった。全部ウソのなりたい自分、少し未来の素敵でカッコ良くて、悲劇的で愛する人と一緒にいて、笑ったり、泣いたりしてる断片的な自分、もちろんクライマックスは書いてない、良い時だけ。


 今の僕からすれば一つの良いことなんて10の悪いことが来る前兆でしかない、だからどうにもやる気が来ない、やってるのにやる気がない、創ってないのに手は動いてる。そんな訳でまたまたどうにか大人に慣れないもんかと吸った飲んだゲロった倒れたしてバイト先のトイレで意気消沈。最近時々思い出すんだ、高校のみんなどうしてるかな〜って。ほぼ身体の一部みたいになってるやつを使えばその生活なんて簡単に覗き込めるし声も顔もない会話ならできる。でも、やっぱり寂しいんだよね、教授には過去のことは全て忘れろって言われてその準備を着々と進めてるつもりになってたけど、やっぱりどうしても忘れたくないことはあるし、諦められないこともある。今の仲間が最高かどうかなんて全く分かんないし今の状況がこの人生の最悪な部分かどうかも分からない。でも今日、好きな曲が耳障りになってご飯をベロが拒絶するようになった様な日だけどたった一つの嬉しいことが幾つかの嫌だったことを変えてくれ、そんな気がする。

 台本の内容で嘘を何個か言ったね。今回のおおまかな設定の大学生の宅飲みってやつだけどあれは全部うそで本当は僕がよくするリベンジ夜更かしってやつをやってるだけ。眠れないほど夢中で楽しくて、辛くて後回しにできなくて朝日に弱いのに麒麟には強い僕らのこと。それに、今回僕のパーソナリティについては何にも書いてないって言ったけど、実はこの2万字近くの文字の半分以上は僕の言葉だからね。なんかちょっと離れたところで物語を見てる人みたいな感じだけど一番近いところに僕はいるからね、ちょっとホラー。
:このことを次の稽古場で言おうと思います。
あー後、人生の絶望期に鼻歌歌ってから発狂するシーンあるでしょ、あれ僕が音信不通になった時にやってたこと。全然知らない曲とか、懐かしい曲の2番の最初とかを何回も何回も言葉にできないまま歌ってたことがあったの。

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