水に濡れる水滴

カッコウから芽が出る日を待ち望んでいたにも関わらず、旋回性能は遠いモノイドを遥か超越する。いつか見失った検定の中枢が問題を抱えて上方に倒れ込んだために、ありふれたカルトをミキサーにかけてジュークボックスを創ることに成功した。ただし、無限に生まれ変わるがために消えてなくなる。ここに意思などは存在せず、ただあるのは矢印のみ。しかし、中央にその矛先は向かう。その特異的な一点であるにも関わらず何者よりも広く目さえ超越する何かは名称を持たない。それとは対称的に、集約されることを追い求めて曖昧な全体としてその形を保つものもある。幾つかの穴が空いた円盤と、浮上する星空の塊が拮抗する。それは層のようでもあり、もしくは剣のようでもある。存在しないとは、それを信じるに足る理由がないということである。それゆえに理性は選定を行い、それを以って彼を幽閉することを見事に達成した。見えない場所は暗く、白い背景を携えるものとは一線を画す。これに先立って顕微鏡を用いて読書した場合、それは天を仰ぐ。木々を超えて巣立ち、それでもなお根を張る。
この文章を生み出したものは常に、水に濡れる水滴のような存在であり、かつての局在に遠く及ばない。

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