コロナ禍で存在を消された私たち 新型コロナ疑い・後遺症を経験して

検査難民
発症月:2020年2月
ペンネーム:つき
居住地 :関東

2月

2020年2月半ば 身体は冷えていないのにお腹が緩い
2/20夜 悪寒あり
2/21 38度ぐらいの発熱、胸に違和感
2/22 37度台後半の発熱が続き、息苦しさあり
2/24 微熱、胸の痛み、息苦しさで呼吸器科を受診。指先に付ける機械で酸素の数値を測られたのみでレントゲンは撮ってもらえず。

「もし新型肺炎だとしても治療法がないので自宅療養してください」

と強めに言われる。
1週間分の風邪薬を処方される。
そもそも風邪症状はないため飲み続けても効果はなく、日に日に息苦しさが悪化し寝付けないため枕の位置を高くして寝るようになる。
下着も息苦しくてつけられない。2週間目へ。

発熱から2週間後まで胸の痛み、息苦しさ、37.5度ぐらいの微熱が続く。昼間安静にしていれば36度台後半まで下がるが、午後から上がる。

3月

3/9〜 胸の痛みはほぼなくなり、息苦しさが収まってくる。家事などで動くと若干息が苦しい。昼間は安静にしていればほぼ平熱だが動くと上がる。夜間は37.6~7℃ぐらいまで発熱。

3/13 歩く体力が回復したため総合病院を受診。CT血液検査異常なしのためPCR検査の対象にならず、何の診断書も貰えない。

コロナでないという確証が無いため、最後のお会計まで廊下の隅のパーテーションとビニールで仕切った場所に隔離される。
CT画像も見せて貰えない。

診断書なしで長期間欠勤し続けるのは難しいので、復帰しても良いかと何度も医師に尋ねたが、

「人混みは避けて欲しい」
「しばらくできるだけ人との会話を控えて欲しい」

とはぐらかされる。
「できるだけ、なら出勤しても良いですか」とも尋ねたが、やはりはぐらかされる。
上記を職場に報告したが、既にコロナではなく心因性と思われている傾向があり。
長距離歩いたためか帰宅後息苦しさがぶり返し、その後2、3日発熱も高め。

3/19 夜間も平熱に下がる
3/20 職場に復帰。勤務中腹痛が酷く早退を考えるが何とか取り繕って耐える。
3/21 腹痛と倦怠感が激しいが平熱。お腹を下す。
3/23 いつの間にか37.9℃まで上がっている。
3/24,25 一日中37.9℃ぐらい、日に日に胸の痛みと息苦しさがぶり返す。
職場から通院をそれとなく勧められるが、
これまでの経緯から心身を消耗するだけ(仮にコロナだとしても治療法がなく、歩くととにかく息苦しさが悪化して完治が遅れる、検査の対象にならないのに隔離され精神的苦痛が大きい)と判断し、重症化して救急車で運ばれない限りは通院しないと心に決める。

3/26 数時間平熱に下がるが、午後~夜間は37.7℃ぐらい、息苦しさ少し収まるが昼間日用品を買いに行ったのちぶり返す。
3/29 2日ぶりに何とかシャワーを浴びると、動悸が激しいことに気づく。
午後一旦37.1℃まで下がるが、夜間38℃発熱。
3/30 起きがけ37.4℃、午後から少しずつ上がる。動悸は早め、倦怠感が強い。時々胸が痛い。
3/31 37.4°C、動悸が早く胸痛が酷いため、救急車を呼ぶ。血圧は通常より20ほど上がっていたが酸素濃度は正常。後日再検査と言われそのまま返される。

4月

4/2 病院で再検査。この時点では血液検査に異常がないため現時点でもうコロナではなく心因性だと言われる。
(適応障害の経験があるため、発熱の仕方が心因性とは異なるという体感あり)


5月~7月

 当時の職場からの勧めで半ば強制的に心療内科を受診。
医者は胸痛を心因性だと捉えようとするが、痛み方が違うため対応に困惑される。処方された抗不安薬は胸痛には効かない。

12月

職場の健康診断で生まれて初めてE判定が出る。主に腎臓の値の問題だったため泌尿器科を受診する。
新型コロナが腎臓にも影響を与えるという意見を既にネット上で見かけていたため、医者に新型コロナ疑いだったことを伝えるが、原因不明とされる。

2022年1月現在

・後遺症と思われる症状としては、胸の痛み(特に仰向けになった時)が続いている。
・上記の症状が残っているためワクチン接種を見送っているが、実家からは科学的根拠が足りないと言われ接種するよう強く説得されている。

総括

・PCR検査数を抑える国の方針(特に2020年前半)には納得がいかない。

理由としては、症状があるのに検査出来ない場合は診断書が貰えないため、職場からの信用を失い結果的に失職するなど、生活に支障が出るからである。
また、長期仕事を休むしかない場合も診断書がなければ傷病手当を申請出来ないため、生活のため不本意だが心療内科で診断書を貰わなければならなくなったため、結果的に金銭的・精神的な負担が大きくなるからである。

・新型コロナウィルス陽性である証明が無いと、どんなに体調不良でも全てが自己責任となるため休むことに罪悪感があり、精神的にも追い詰められた。

・新型コロナウィルス陽性である証明が無いと、長期に渡る体調不良を周囲から理解されず、無理をするしかなく更に体調が悪化した。

また、ワクチン接種をしない理由を述べても陽性であった証明が無いため言葉に説得力が無いのか理解されず、周囲との間に溝が生まれた。

→正しい感染者数を把握することで、
現状を楽観視せず新型コロナ収束に向けた取り組みが出来ると感じている。

また、後遺症を抱えた人たちが罪悪感無しに周囲の理解を得ながら休養できるようになると考えている。

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