見出し画像

Love actually is all aroun

街がきらめきだしてから
友人兼、同僚がずっとおすすめしていた映画でも観るかと
英語の勉強をしつつ流してしまったが最後
英語の勉強は1ミリも進まず
ただただ、心だけが温かくなったので
ちょっと感想を。

そう、今日は映画のお話。
「ラブ・アクチュアリー」
登場人物がたくさんいて
いろんな人の人生がそれぞれ知らないところで流れている
オムニバス形式の映画

繋がりのないと思っていた
全く関係がないと思っていたところで
意外にも繋がりがあったりすることが分かる。

実際の世界のミニチュアみたいなそんな物語だった。
この映画を観て
小説の作品というか
私が好きな小説家を一人思い出した。
この方も結構オムニバス形式を書かれることが多い。
その方は、青山美智子さん。
最近の本屋大賞ノミネート作品として選ばれていることが多いので
ご存じの方もいるかもしれない。

以前、明治村の話を書いたときに
建物は世界の定点カメラという表現をした。
青山美智子さんは人生の定点カメラを描くのがとてもうまいと思う。
青山美智子さんの作品のなかに
『木曜日にはココアを』という作品があるのだけれど
その作品の帯に
わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている─
と書かれていたのがきっかけで読み始めて
青山美智子さんをとても好きになった。

どこか暖かくて
ずっと彼女は、彼女のたくさんの作品の中で
多かれ少なかれ、誰もが誰かにとってそういう存在なのかもしれない。
きっと知らず知らずのうちに、
わたしたちはどこかの人生に組み込まれている。
ということを伝えたくて
わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている
ということを伝えてくれているんだと
彼女の人生のテーマ、ずっと伝えたいことが
わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている
ということなんだなと、どの作品を読んでも伝わってくる。

彼女ほど、このメッセージが
伝わりやすいわけでは無いかもしれないけれど
でも、ラブ・アクチュアリーを観て
私は、青山美智子さんの小説を読んだ後と
同じような気持ちになった。

わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている
という言葉は暖かいようで
少し怖さも含んでいる。
わたしたちは、知らないうちに誰かを救っているのと同時に
わたしたちは、知らないうちに誰かを傷つけている
という証明。

言葉や行動は、一度表に出ると
それをなかったことにはできない
何気なく放った言葉が
誰かの一生のお守りになることもあれば
誰かの一生の傷になることもある
同じ言葉でも、タイミングが変われば
状況が変わって
状況が変われば受取方も変わる。

私の正義が、あなたにとっては正義ではない可能性。

誰かをどこかで救うというのは
嬉しいけれど、怖い。


いや、そういう暗い話をしたいわけではない。
傷付けてしまうことに
気をかけることは大事だけれど
それに気を取られ過ぎて
臆病になりすぎて
何もできなくなって
何も発せなくなってしまったら
それこそ一生ものの後悔だ。

だって、私の拙い行動で
私の拙い言葉で
誰かが救われるなら
それはいつの日かの私を救うことになって
これからの私を救うことになるのだから。

きっと何をしても誰かを気付付けてしまって
きっと誰かの恨みを買ってしまうのだけれど
それでも、私の人生が少しでも
あなたの人生に組み込まれるなら
少しでも害のないように
少しでも、あってよかったと思ってもらえる
ピースになれるように
自分の正義を磨きながらも
他者の正義にも耳を傾けられるようにならなきゃいけない。

そして
わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている
のと同時に
わたしたちは、知らないうちに誰かに救われている
という自覚を持って
救ってくれている人の笑顔を、手のぬくもりを
忘れないように
しっかりと気付けるように
アンテナを張っていきたい
そう思える映画だった。


映画が好きな方は
クリスマスに向けて観てみてはいかがだろう
青山美智子さんもおすすめです。笑


では、皆さん
暖かくして過ごそうね。
良い夢を。

Lily.

いいなと思ったら応援しよう!