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レトロでミステリアスな感覚も加えた、当時の録音での『音楽の宝探し』の素晴らしさを伝えたい(プロフィールの補足記事です・・・)

1950年代から60年代を中心とした音楽作品を
レコードという「当時の録音」の面から研究しています。
特にこの時代は、日本の作品に限らず、録音再生装置とともに、
音楽文化が広く発展し、現在の音楽スタイルの元にもなっているような、
多彩なオリジナル作品が生み出されました。
しかも、日本で知られた(あるいは紹介された)音楽作品は
氷山の一角であり、本当に無数の作品が、時間の経過とともに
埋れてしまっています。中でも、商業的に成功しなかった音楽作品は、
多くの人々が耳にするまでもなく、消えて行ってしまいました。

しかしながら、私達が音楽作品を聴いて良いと思うかどうかの判断は、商業的に成功したかどうか、とは関係がありません。
ですから、単に時の彼方に埋れたマニアックな音楽作品、
商業的に成功しなくて、誰にも知られずに消えて行った音楽作品の中にも、人それぞれに合った音楽のお宝があるかも知れない・・・
それを筆者自身が経験して、追って行ったことから、
そんな「音楽作品の宝探しをする機会を提供させていただきたい」と考え、記事を書いたり、自主制作による復刻CDを作らせてもらったりしています。

筆者のサイト開設による活動は、1996年からしておりますが、
インターネット上の環境の変化に伴い、色々試みて来ました。
昔から、音楽の宝探しのための試聴音源も、解説のための記事も、
第三者による無断流用などが横行しておりましたものの、
近年では全てをオープンにすることが運営上、いよいよ難しくなって来てしまいました。
例えば、筆者による「note」有料記事、『16回転のレコード』の
無料部分の中でも触れておりますが、Googleが勝手に(筆者のサイトから)記事の一部分だけを抜き出し、検索結果に表示するようにもなりました。
これでは、筆者のサイトに来てもらう必要すら無くなってしまうため、
手間暇、そしてサイト維持費用までかけて開設している意味が無くなってしまうのです・・・ 

資料や現物を用いて、時間をかけて執筆した記事は、
筆者の作成した復刻CDを購入していただきたいとするものでもあり、
そのための無料記事でもあります。
でも、記事単体を情報として考えるならば、部分的にも有料にさせていただこうと思いました。
実は昨年、筆者自ら試行錯誤で、有料記事のための専用サイトを作り上げました・・・が、利用者さまのことを考えると、信用やセキュリティーなどの問題も常に意識しなければならず、負担は大きいですから、気軽に有料記事を掲載できる「note」を利用させていただくことにしました(笑)

といっても、記事の全部を有料にする訳ではありませんので、御覧いただけましたら幸いです。

1980年代のこと、1960年代以前のマニアックな音楽作品の情報は、ラジオのFM放送を中心に得ておりました。
でも、録音は編集されていることがあるため、筆者は中古レコード屋で、当時のレコードを探して入手していました。
しかし、一般的な中古レコード屋さんですから、日本で発売された「日本盤」が多かった訳です。

そこで、1990年になって、東京都内に多く出来始めた、
輸入中古レコードの専門店に行ってみました。アメリカからの買い付けによって品揃えされた、本国の発売当時の中古レコード「オリジナル盤」です!

どの輸入中古レコードの専門店でも、今まで見たことも無いようなレコードだらけでした。当時の筆者自身が知らないアーティストも沢山あります・・・が、気軽に買えるような値段ではありませんでした。
LPレコード1枚が、おおよそ5千円から、数万円しているものも珍しくない世界だったのです・・・ 
試聴をさせてくれる店もあるものの、音楽作品を鑑賞して吟味するための試聴ではなく、盤の傷の状態を確かめる意味での試聴であり、購入前提です。

輸入中古レコードの専門店では、
例えば、以下写真のような中古レコードがありました。 

左側はアメリカで1953年に発売された10インチのLPレコードで、『Music to Make You Misty』というタイトルが付けられています。
『あなたをミスティーにさせる音楽』ということですが、
「ミスティー」という単語をどう訳すか・・・ 
筆者の古い辞書『新英和中辞典』(51刷)では、

1:かすみのかかった、霧の立ち込めた
2:涙にかすんだ
3:(考えなどが)薄ぼんやりした

といった訳が載っていました。
ジャケット写真の情景に合わせれば、『あなたを涙でかすませる音楽』というタイトルでしょうか。中身も、その通りの悲しいムード・ミュージックなのですが・・・聴いたことのなかった筆者にとっては、一体どんな音楽なのだろうか?と店頭で思うのです。
当時、8千円位はしているレコードなので、中身を知らないままでは、
買うにも、ちょっと迷います(笑)
このLPレコードは、発売当時にアメリカでヒットし、チャートにも登場しているため、実は資料などの情報としては、比較的に見つけやすい作品でした。

右側も同じくアメリカで発売された10インチのLPレコードです。
発売は1950年、LPレコードの他に、SP盤のアルバム、
7インチのEP盤セットでも作られました。
タイトルは『Peace of Mind』、つまり『心の平安』で、このジャケット写真・・・どんな音楽に思いますか?(笑)

これはアメリカでも入手困難なLPレコードですから、知っている人も少ないと申しますか、滅多に遭遇することもないため、このレコードの記事による情報があれば、この音楽作品(レコード)を知ることができます。
そして実際の音が聴ければ、より分かりやすいですよね。

そのような「音楽の宝探しができる機会」を、
当時の筆者が「あったら良かったのに!」と思ったことから、

同じ音楽愛好家の方達に向けて、提供したいと考えたのが、
サイト(ホームページ)を開設して活動するきっかけになりました。

後に欧米の人たちと交流し、
色々な音楽を聴いて、体験してきた筆者としては、
何より時代の想像も楽しめる「当時の音」にて、
録音を鑑賞できるというのは最上の喜びなのです!
それで、筆者は当時のアナログ・レコードの音を用いた
復刻CDを作らせていただいてます。

「当時のアナログ・レコードの音」と、「それを録音したCDの音」は、
必ずしもイコールではありませんけれども、
筆者としては、許容範囲にあると考えています。
雰囲気も味わえる『ヴィンテージ音楽作品』として、
十分にお楽しみいただけるものと確信しています。

近年に発表したものをいくつか御紹介します。

『ヴィンテージ・サウンドで楽しむフィルム・ミュージック
「世界の七不思議」&「タブウ」特別編』(DT-778)

滅多に聴ける機会のない、ウルトラ稀少音源です。


『遠いコマーシャル』(EH-713)
ストリーミング等では聴けない貴重なコマーシャル音源が入っています。


『宝石のような輝き』(EH-759)
「宝石」の名前が入った楽曲を使っている、美しくてレトロな
1950年代ヴィンテージ・ムード・ミュージックです。


『資料録音(16)』ポピュラー・ヴォーカルの楽しみ〜
ナット・キング・コールの世界初公開音源?!編(XP-10016)

彼の有名曲『アンフォゲッタブル』の未公開・未発売のバージョンを収録しています。
これが聴けるのは、世界でも「この1枚」しかありません。


『マガンガ!』(EH-700)
アメリカで活躍した作・編曲家で、 楽団リーダーでもあるTak Shindo(タク・シンド)氏の
奥様、サチコ進藤さんの監修として オーディオパークから依頼を受け、
『タク進藤の黄金時代』~日系二世のアメリカ人音楽家の軌跡~
とした全集を4枚のシリーズとして作らせていただく予定でした。
1巻のみ完成しておりましたが、 アメリカに住むタク・シンド氏の親戚一同に配られただけで、
販売流通には乗せないとのことなので、
この巻から彼のファースト・アルバムだけの部分を抜粋し、 新たに未復刻の音源
を加えて、筆者自身で発表させていただくことにしました。
これが本当の「オリジナル」です・・・ 



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