“変名”あれこれ
ラッキートンプソン(ts)のDIAL盤。
♪Diggin' for DIZという曲名でわかる様に音を聴くまでもなくトランペットはディジーガレスピー・・・・・・
表記だと “”Gabriel“” となっているがミエミエですねーw。
ピアノのメルパウエルCommodore盤。
彼はベニーグッドマン子飼い、後期ビッグバンド/セクステット期の主要メンバーで他の面々もほぼこの頃の面子が顔を揃える・・・・・
明らかにどう聴いても“BG”のクラなんだが表記は shoeless john jackson。
本当にはshoeless joe、実在した著名メジャーリーガー(野球選手)でシカゴホワイトソックスだったからグッドマン少年のアイドルだったのだろう。(BGの場合この他にも“変名”がいくつも有ったみたいだ)
何でこんな手の込んだ事をするのかと言うと、
レコード会社との専属契約の所為だった。
要はあるレーベル専属となると普通は他所では吹き込み出来ないのだが、そこは方便・・・・「ミエミエでも実名出さなきゃ良いよ」とか「〇〇社のご厚意により〜 through the courtesy of…と一筆入れてくれたら良いよ」とか様々抜け道が有ったみたいで昔はおおらかだったのだな。
他にもチャーリーパーカーのCharlie Chan(奥さん?の名前)やキャノンボールアダレイの怪しげなフランス語buckshot Le Fonque(バックショットルフォンク)とか、
日本では大瀧詠一さんの“多羅尾伴内”やユーミンの“呉田軽穂”(作詞家限定)等がよく知られるところ。
こうした変名からそのミュージシャンの洒落っ気とか茶目っ気を探るのもレコード道楽のひとつである(^^)。
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