肉欲棒太郎

行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある、人と栖と、またかくのごとし。

肉欲棒太郎

行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある、人と栖と、またかくのごとし。

マガジン

  • 書評

    読んだ本に関する感想

  • 徒然日記

    徒然なるままに書き連ねた日記 吾が真に足るを知るまで

  • 西遊記

    私がすべてをかなぐり捨てて、生命の美しさを見つけ出し、真の自立を得るためにスロバキアにワーキングホリデーに行く物語。

  • 遍路遊記

    真冬にお遍路に車で一人挑んだ記録(になる予定)

  • 宝塚

    宝塚歌劇に対する随筆集(気持ちの悪いラブレター集)

最近の記事

ちあきなおみ「喝采」

ここブラチスラバでは暇で暇で仕方がないのでYouTubeを見て時間を潰したりしている。もちろん日中は街をぶらぶらしているのだが、夜は暇である。毎晩飲み歩くにも金がかかるので、金を使わずに夜過ごす方法といったらそれぐらいしかないのである。 話がそれたが、昨日YouTubeのおすすめ動画になぜか、ちあきなおみの喝采が出てきた。 日本を離れて、そろそろ日本が恋しくなってきただろうとYouTube側が判断したのかは知らないが、海外にいる私の心にその喝采は染みた。 思い返せば、ニュー

    • 感性

      ホステルに泊っていると様々な人との交流がある。特に日本人というのは、旅先でも日本人とつるもうとする。初めて会ったにも関わらず、交わす会話の一言目が"Where are you from?"だったりもする。日本人であろうという推測に基づいて、出来るだけ苦手な英語で会話をするのを避けるためにその質問が飛び出してくるのだろうが、初対面の人にいきなり出身国を聞くのはどうかと個人的には思う。日本人でなかったとしたら質問された相手は挨拶も抜きに、いきなり出身国というプライベートに土足で踏

      • ブラチスラバ探索

        世界一退屈な首都に滞在して一週間が過ぎた。私の泊っているホステルを訪れる人は大抵一日か二日で風光明媚なウィーンやブダペストに旅立つ。私だけが取り残されている気もするが、時の早い流れに逆らって居直るのも一興だ。 数少ない観光名所もさんざん目に焼き付けて、やることがなくなった私は公共交通機関の一日乗り放題券を購入して、バスの終点まで行ってみたくなった。ドナウ川の北側に観光名所は全てあり、南側には深く立ち入ったことがなかったので、私はまず南へと向かった。10kmほど先には風力発電

        • スロバキアーブラチスラバ②

          司馬遼太郎の「ロシアについて」を読んだ。 旧ソビエトのここスロバキアで何か得られるものはないかと読んだ。 国名としてのロシアではなく、もっと観念的なロシアについて周囲との関係性から解説している本だ。特にアジアとの関係性が重点的に書いてある。遊牧民族や、千島列島の先にいた我々日本人などについてである。 ヨーロッパとの関係性についてはあまり書かれていない。銃火器の伝来がロシアと遊牧民の関係性を一変させたという部分は面白かった。 ただスロバキアで読む本ではなかった。ソ連に組み込ま

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          5本
        • 西遊記
          10本
        • 徒然日記
          12本
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          15本
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          6本

        記事

          世界一退屈な首都ーブラチスラバ

          世界一退屈な首都ーブラチスラバ 日本の和歌山県にある高野山は縦に2km、横に4kmほどの広さだが、ブラチスラバの中心部もそれと大差ない。 徒歩ですべて観光できる。 ただ広さのみで退屈だとは言えない。高野山は山深くにひっそりとありながらも退屈ではなく、霊験あらたかな場所である。 ここブラチスラバには特徴と言えるものがない。 ブラチスラバ城もシェーンブルン宮殿に比べるとボロアパートに見える。 ブラチスラバ城の宝と言えるのはこの扇のような形をしたもののみで、他の観光名所のように

          世界一退屈な首都ーブラチスラバ

          スロバキアーブラチスラバ①

          スロバキアにたどり着くまでが非常につらかった。飛行機での長時間移動はなれたはずだが、いつまでたってもつらい。 深夜12時直前に日本を出発して、14時くらいにスロバキアに着いたので8時間の時差を計算に入れると、およそ丸一日かかった計算になる。 中継地のドバイでは、人生で初めてあれほど大勢のムスリムの人を見た。 また、彼らの着ている独特の白いワンピースのような衣装にも彼らの顔同様、微妙な違いが存在していることに気づいた。 ドバイ空港では到着した場所から、次の飛行機の場所である

          スロバキアーブラチスラバ①

          スロバキア到着

          約一日かけてスロバキアに着いた。 今日はもう疲れたので、詳細は明日にしたい。 連続更新は日本時間で計られるのか、それとも現地時刻で計られるのかどうなんだろう

          スロバキア到着

          旅立ち

          旅立ちの日が来た。 ついに私は日本を今晩旅立つ。 とくに感慨深いもののない。お遍路を巡ったし、焼き肉も食べたし、お好み焼きもたらふく食べた。とりあえずやり残したことはもうない。 向こうに行ってしばらくすると日本の様々なものが恋しくなるのだろうが、そのときは手に入らない。 手に入るものを人は軽視しがちである。 いつも死ぬ気で生きろという人がいるが、本当に死を目の前にした人はどうなるのだろう。 そんなにガツガツ一生懸命生きるのだろうか? いままでの人生に思いをはせながらゆっく

          感想:GREEN BOOK

          今年度の第91回アカデミー賞作品賞を受賞したGREEN BOOKを観てきた。 黒人差別が未だ残っていた時代のアメリカでイタリア人バウンサーが黒人ピアニストと共に差別の色濃いアメリカ南部にツアーに出かける話だ。 最近日本では映画なのか唯の長編PVなのか分からない映画が流行っているが、GREEN BOOKこそが真の映画である。 私が暗に批判しているのはもちろんボヘミアン・ラプソディーだ。QUEENの音楽が優れていることなど周知の事実であり、その音楽的パワーに乗っかっただけの映画

          感想:GREEN BOOK

          所信表明

          スロバキアに旅立つまであと2日となった。一応持っていく物の候補出しは終わったが、それらの選別は手付かずだ。荷造りについては言わずもがなである。 まぁ忘れ物があれば向こうで買い足せばいい話で、それよりも無駄なものを持っていって鞄が重くなる方が辛い。ここでも知足が大事なのであろう。 スロバキアに何をしに行くのか様々な人に聞かれたが、政治的亡命や妻探しなどと言ってはぐらかしてきた。有島武郎の「或る女」に出てくる木部風に言うならば、人がいったい何が出来るのか(いや、本質的には何も

          お遍路ー総括③

          私は四年ほど前、長野県の女性と付き合っていた。ゲレンデでナンパして、そのまま意気投合して遠距離だが付き合っていた。 当時私は大学生で、彼女はアパレル店員だった。彼女は高校の時から年齢を誤魔化してスナックでバイトしていて、高校卒業とともに東京に出ていったのだがうまく馴染めず一年ほどで故郷の長野県に戻ってきた。 私とは生まれ育った環境が根本的に違っていて、彼女の行動に驚くことも多々あったが新鮮で面白かった。 しかし、遠距離は結局うまくいかずスキーシーズンが終わるとともに会う頻度も

          お遍路ー総括③

          TGIF

          今日は華金だから勘弁していただきたい こんな駄文を読むよりも家族との時間を大切にして欲しい

          眠くなりやすい花粉症薬が欲しい

          物心ついたころから私は花粉症だった。春になるとこの世の杉全てを伐採したくなり、空気が乾燥する冬に山火事を起こして絶滅させてやろうと決意するほどの憎しみを覚えた。花粉の季節が過ぎるとその野望も消え失せて、また健全に胸いっぱい空気を吸い込んで伸び伸びと生活するのだが。 花粉の季節になると朝起きると目脂で目が開かなくなり、日中もずっと目が痒い。家に帰って晩御飯を食べるころになるとその痒みも治まるのだが、風呂に入るとなぜだか知らないがまた痒みが襲ってき、その痒みのせいで中々寝付けない

          眠くなりやすい花粉症薬が欲しい

          毎日更新はつらいよ

          毎日更新していると書くネタがなくなってくる。堺雅人が主演のリーガルハイというドラマでも似たようなエピソードがあった。 殺人犯の弁護をすることになったが、被疑者は犯行当時公園にいたがアリバイを証明できる人がいない。公園でコーヒーを買ったのだが、その日のコーヒーの売り上げは一杯のみで、買ったと主張する人がもう一人いたのだ。彼女は毎日続けているブログでそのことを書いてあったのだ。しかし、彼女のブログを遡っていくと日付に関しては信憑性がないことが分かり、被疑者のアリバイが証明されてめ

          毎日更新はつらいよ

          毎日更新はめんどくさい

          noteを始めてから毎日更新し続けて、50日以上経過した。 毎日更新し続ければ毎日見てくれる人がいるだろうと予想していたが、結果はそうでもない。もっと続ければファンもような人も出てくるのかもしれない、もしくは私の文章力、内容が稚拙し過ぎて共感を得られなかっただけかもしれない。 まぁ日々の日記の延長線上として始めたものなので、別にたいして興味はない。ただ、日々の日記であれば昨日のことを書いたとしても日付をいじくればいいのだが、noteはそうはいかない。毎日きっちり更新し続けれ

          毎日更新はめんどくさい

          バカンス

          バカンス(VACANCES)とは元々フランス語で空っぽという意味らしい、それが転じて富裕層が何もせずに過ごす時間を表すようになり、やがて一般市民が夏などに長期休暇を過ごすことを指すようになった。 本年度のGWは10連休となる。10連休を過ごす日本人のうちいったい何人が本来の意味でのバカンスを過ごすのだろうか? せっかくの長期休暇だから海外旅行に行き、需要面の逼迫から値上がりした旅行代金を何とか取り戻そうと一日中街の観光名所を歩き回るのでは他人からの羨望は得られるかもしれない