折々のチェスのレシピ(336)キャスリング考
前回ととても似ている局面です。
これも黒がセンターの攻防に失敗した結果です。この段階で黒はいくつもの選択肢を失ってしまっています。
キャスリングはしてもしなくても勝つことができますが、それ以前の問題としてキャスリングの選択肢を制約されることがいかにその後の展開に大きな影響を及ぼすかが見て取れるかと思います。
キャスリングは絶対にしなくてはいけないことではありません。しかしながら、その選択肢を奪われることによって、というより、その選択肢を奪われること自体が、序盤の駒組みを失敗していることを意味します。
キャスリングの問題が優れて序盤の問題と関係していることがよくわかります。