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折々のチェスのレシピ(385)少しだけ高度な知識をあなたに

後手番(黒)で勝ちを目指す場合(普通は勝ってやろうと思って対局を始めるのですが)、白よりも一手遅れるというハンデがどうしてもついて回ります。できることなら序盤のそれも早い段階でその一手遅れを回復しておくと互角の戦いに持ち込める可能性が高くなります。

c4は白がやってしまいがちな緩手です。大きなミスではありませんが、
ここで黒は形勢を互角にすることができます。

このポーンを白がどの駒で捌いてきたとしても、黒は一手遅れを帳消しにしたのと等しい成果があります。もちろん、これでどちらかが優勢になったり勝勢になったりするわけではありません。しかし、序盤で先後の差を消した意味は大きく、これで互角の形勢で中盤戦を戦うことができます

自分で使っている序盤定跡を見直してみると、今回の例のように黒でも一手遅れを回復できるチャンスがどこかにあるはずです(残念ながら相手が完璧に指した場合にはありません)。それを事前に把握しておくだけで序中盤の指し回しが少し楽になり、使える手筋も増えたりします。


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