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折々のチェスのレシピ(112)
中盤、駒の損得もなく、ほぼ互角で対局が進行しています。
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次にこれといった手が見えない局面だと思います。こういう時に緩手や悪手が出てしまいがちです。黒はf8のビショップが閉じ込められており、このビショップが使えていないだけでなく、キングサイドへのキャスリングができなくなっています。
そこに目をつけると、
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g6としたくなります。しかしながら、もしキングサイドにキャスリングをすると、キングの頭が開いており、守りに不安を抱えることになります。よって、この手は悪手とまでは言えないものの、この局面においては指さないほうがいい手です。
では他にどんな手がいいでしょうか。
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ルークをcファイルに回してみてください。こうされると白はナイトを動かすことができません(動かすとポーンを取られてしまいます)。こういう膠着した局面では相手のポーンをひとつを削っていくだけでも大きな価値があります。それを知っていれば白は決してナイトを動かしてこないはずです。よってしばらく白のナイトを釘付けにしておくことができます。
中盤ではこうした膠着したような局面がよく出現しますが、ここで焦ると相手のペースになってしまうので、少しでも局面が有利になるような地味かもしれないけれども的確な手を見つけたいところです。