折々のチェスのレシピ(328)キャスリング考
キャスリングと序盤の関係を知るために、少々(というかかなり)極端な例を考えてみます。
実戦ではこんな駒組みを黒は許してくれないでしょうが、もしこんな駒組みができるのであれば、白は喜んでやるはずです。白はポーンしか動かしていませんがこれでもやや優勢です。
ありえないような駒組みなのでこの後の展開が読みにくいですが、白はすでにどの駒でも動かせるようになっており、さらに、cからgファイルまでポーンで位を取っていることから、それがバリアーのような働きをしています。つまり、キャスリングを急ぐ必要がないわけです。
ここからわかることは、序盤で有効な守りを構築し、駒の展開準備ができるのであれば、キャスリングをすることなく、他の攻め手などに手を回すことが可能だということです。