折々のチェスのレシピ(448)少しだけ高度な知識をあなたに
まだ序盤ですが黒はミスを重ねています。
これが積もり重なるとどうなるかというと、
序盤の数手がいかに対局の趨勢を決めてしまうかということが見て取れます。対局で負ける側というのはほとんどの場合、序盤の数手以内にミスをしています。
なぜ序盤で駒組みを間違ってしまうのかは意外と簡単な理由があって、中盤でこうなっていれば自分が有利(あるいは不利)という形が事前にイメージできていないためです。
初手から終盤を見越して指すのはなかなか難しいことですが、少なくとも中盤の入り口までは事前に研究することは難しくなく、また、対局数が増えてくれば同じような駒組みを何度も経験するはずなので、有利不利の局面のイメージが積み重なってきます。
例えば、
白が初手e4できた時、黒としてここまで序盤を作ることができればほぼ互角もしくはここで白がミスをすればやや有利な形で中盤に入ることが可能です。こういう形をいくつか憶えておくことが必要になってきますが、それはそんなに多くはありません。