折々のチェスのレシピ(451)少しだけ高度な知識をあなたに
力戦というか、かなり荒れた一局です。まずは初手から通してご覧ください。
白がBxf7と指して黒のキングをまずはキャスリングできないようにしました。これは相当無理な手で、この時点でもう黒が圧倒的に有利です。しかし、こうした力戦を志向するプレイヤーもいます。
こういう対局の場合の常として、形勢が行ったり来たりしますが、一瞬(一手)で勝敗が決まってしまったりします。
クイーンの交換を促してきた黒はすでにこの時点でかなりのプレッシャーを感じていたことは想像に難くないです。そうでなければクイーンの交換を促してはこないはずです。
白にとっては願ったり叶ったりで、
黒のキングはさらに自陣から遠ざかり、白の駒に囲まれてしまっています。ここから自陣内に戻るには数手が必要で、その間に白は手を作ることができます。白も同じようにキングが自陣から出る形にはなっていますが、相手駒に近く狙われる筋には入っておらず、両方のルークを使える形になっており、だいぶ手が空く(キングが危険にはならない)計算です。
力戦を志向するプレイヤーに対しては慌てず騒がず定跡に近い形で指していくのがコツです。
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