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折々のチェスのレシピ(490)少しだけ高度な知識をあなたに

白はかなり有利に戦いを進めていますが、それはAI的な形勢判断であって、実戦的には追い込まれていると思っているかもしれません。

第1図

なぜなら、

ビショップをビショップで取ってしまうと、

詰んでしまうからです。だったら、

ナイトで取ればいいではないかという話になりますが(結論的にはそれでいいはずなのですが)、

やはりぐいぐいと来られてしまいます。

ルークを取ればこう来られて、

逃げてチェックを掛けられてこの形になります。でもまた白がかなり優勢です。しかしながら、

c4の地点で駒を捌きあってしまうと、白の負けが確定します(Qa3)。

というぐらい、第1図は白にとって中盤の難所です。今示した進行例以外にも第1図では考えなくてはいけない手順があり、それを早指しですべて漏れなく検討するのは普通に言って無理だろうと思われます。こういう難しい局面をできれば残さないように駒組みをしたいところではありますが、序盤をうまく指さないとこうした難所を残してしまうことがあります。

黒(後手番)にこうした逆転を許すような駒組みをしてしまうと、それは白の落ち度だと言われても仕方がないかもしれません。


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