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折々のチェスのレシピ(533)少しだけ高度な知識をあなたに

まだ形勢は互角です。

第1図

ただし、この局面で白を持ちたいかと問われた時、「いいえ」と答える人のほうが多いはずです。

白はこの局面でキャスリングをするかあるいはc6の地点で駒を捌き合うかの選択ぐらいしかありませんが、キャスリングをしたとしても黒もキャスリングに備えてBe7としてくるでしょう。

c6の地点で駒を捌き合ったとしても、

このような局面となってしまい、黒の緊密な駒組みを崩していくのはかなり大変です。一体白はここからなにをしたらいいのかやや途方に暮れるでしょう。

ということをあらかじめ予測しておけば(知っておけば)、第1図のような駒組みに白はしないはずです。という具合に、ある局面(例えば今回の第1図)を事前に認識しているか否かは勝敗を左右する重要な要素になっており、棋力が高い人は例外なく局面認識のストックがたくさんあります。

これは自分が有利、これは自分が不利という局面図をいくつも憶えておくと掛け値なしに本当に役立つので騙されたと思って試してみてください。


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