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折々のチェスのレシピ(95)
以前、この「折々のチェスのレシピ」で、以下の序盤の手筋をご紹介しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1688344936493-vIV42dbUwv.png?width=1200)
e5のポーンが毒饅頭になっていて、黒がこれを取るとQh5という痛打が飛んでくるというものです。
どれくらい破壊力があるか、gifアニメーションで実戦例をご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/109831728/picture_pc_16e885d1fd2fca8075a163986f24623b.gif?width=1200)
「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」ではこうした手筋はほとんどご紹介してきませんでした。というのは、上の実戦例でもわかるように、罠に嵌ったとわかった相手は半ばヤケクソで攻撃を仕掛けてくることが多いからです。つまり、きちんと受けの技術を体得してからでないと、こうした手筋を使うのは少々危ないのです。
今回のような急戦系の手筋は、破壊力が大きいと同時に、自陣の守りが弱いというデメリットがあります。そこで、反抗された時に受けの技術が必要になります。一旦、きちんと受けておいてから、改めて攻めるというパターンになることが多いです。
適切な受けをしておかないと、相手のカウンター攻撃が成功してしまう可能性も出てきます。今回の実戦例で白は、ビショップを捨てても自陣を安全にする手順を選んでいました。それは最善手ではありませんが、相手が手も足も出ないようにしてからじっくりメイトするという意味では堅実な指し回しだといえます。