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折々のチェスのレシピ(177)受けの極意#17
ややごちゃごちゃしていて一見しただけではどちらが優勢かわからない局面かもしれません。
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白からは次に、
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この手があります。当然、黒は、
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キングが逃げるしかありません。しかし、ここで白は攻め手が続きません。問題はこの局面です。白はどんな手を指せばいいでしょうか? 例えば、
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よくわからないですが、こんな手を指したとします。すると、
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黒はルークをサクリファイスしてきます。これで勝負あったです。白はキングの周囲にポーンやクイーンやルークがいるのでなんとなくキングが安全な気がしていたのかもしれません。まさかサクリファイスしてくるとは夢にも思っていなかったでしょう。
白は自分の攻め手が切れた時のことを考えて、自分のキングの安全を評価しておかないといけませんでした。これは基本です。基本をおろそかにしなければ、
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このように、受けの手を指せたはずです。
相手に手を渡す可能性がある時は事前に自分のキングや自陣が安全かどうかをきっちり評価しておかないと、今回の例のように頓死レベルのメイトを喰らってしまいます。今回の黒は、ギリギリまで攻めさせる代わりに白がミスをしたら一気にメイトまでもっていく筋を仕込んでいます。