折々のチェスのレシピ(382)少しだけ高度な知識をあなたに
今回は少々雑談めいた回です。
どちらの対局もスコアが1700〜1800あたりのプレイヤーの棋譜です。
最初はよく知られた出だしですが途中からお互いにかなり荒っぽい手を作りに行っています。
こちらの対局も荒っぽい手が目立ちます。
スコアが高くなる(棋力が上がる)とこうして力戦を好むプレイヤーも増えてきます。当然のこととして基本的な手筋や定跡を知っていないとこのスコアにはなれないわけですが、そうしたプレイヤー同士だとどうしてもドローが増えます。それを避けるために定跡を序盤早々で外して力戦を志向するようになります。
こうした対局ではお互いにミスをすることは織り込み済みであり、決定的なミスをしたほうが負けます。軽いジャブ(ミス)を繰り出していって、相手の大きなミスを引き出すという、なんだか本末転倒な指し方ですが、指している当人はアドレナリンが噴出して楽しいと思います。
こうした指し回しは近年の精緻なAI研究に疲れてしまった多くの人たちのAIに対するアンチテーゼだとも言われているようです。
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