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折々のチェスのレシピ(418)少しだけ高度な知識をあなたに

白のこの手が悪手だとまでは言えません。

第1図

ただ、黒がクイーンを盤上から消してから勝負したいタイプのプレイヤーだった場合には願ってもいない展開です。なぜなら、ここで黒はd4の地点でまず駒を捌き合います。

このようにしておいてから、

黒はクイーンを当ててくるはずです。単にクイーンを逃すだけだと白は形勢を悪くするのでなんらかの形でクイーンを交換しなければいけません。それはおそらく白が望んでいた展開ではないと思われますが、無防備に(先のことを考えずに)クイーンを繰り出していくとこういう反撃が待っていたりします。

クイーンを交換してもまだ白が有利な形勢ではないかという指摘はあると思いますが、

しばらく進むと上のような局面になっている可能性があり、ドローに持ち込まれてしまう公算が大きくなって、黒の思惑にはまってしまったことになります。ある程度のスコア同士の対局になると、黒は初めからドロー狙いできます。後手番(黒)にとってドローは勝ちに等しいからです。白はその狙いをかいくぐって手を作っていかなければならないわけで、第1図のような手を指してしまうと黒を助けてしまうばかりか、勝ち星を逃してしまうことにもなりかねません。


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