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折々のチェスのレシピ(555)少しだけ高度な知識をあなたに

ナイトは自陣に接近させると厄介な駒である、ということは何回も書いてきました。そんな厄介な例です。

第1図

次にNe6とされてしまうと大変困るため黒は受けなくてはいけませんが、受けなかった例として、

この時点で見ているほうはぞわぞわしてしまいます。

黒はもうこの手にうまく対処することができません。

この後が怖くて、

またナイトが跳んできます。

なんださっきのナイトがタダじゃないか!と思って取りにいくと、

ゲームが終わってしまいます。だったら、

ナイトで取ればいいではないかと思いきや、

ちょっともう収拾がつかなくなってしまっています。

ということで、

第1図でこう受けるしかありませんが、白はここでキャスリングをしてくるでしょう。黒はまだなんとか粘れるとしても勝ちはもうないと観念しなくてはいけない局面になってしまいます。

これとは逆に自陣に接近させても当面問題とならないナイトの例についてはすでに何度かご紹介済みです。

この対局が好例ですが、ナイトという駒はこうして序盤で働かせたい駒です。もちろん相手の駒組みによってはうまく活用できないことも多いわけですが、序盤から中盤の入り口のどこかでナイトを使うことができるとリードを奪いやすくなります。


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