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折々のチェスのレシピ(165)受けの極意#5
黒がぐうの音も出ないうちに負けてしまった一局です。短手数ですので、まずはご覧ください。
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この対局で白が序盤で指している手はすでに「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」でご紹介していて、そのように黒のクイーンを無力化しています。
そこに相手のミスが加わると、こんなにも早く終わってしまうという例です(実戦から採録しています)。
たまにはこんな簡単に勝ててしまう例を見ていただいてスッキリしていただければということと、途中、白が攻めの手を休めて、
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一旦、受けの手を指していることに注目してください。ここで必ずしも黒のナイトを追い返す必要はないのかもしれませんが、黒のナイト(b4)は白のクイーンが移動するとc2のポーンを取ることができる位置におり、そのせいで白はクイーンを自由に動かしにくくなってはいます。この局面でクイーンが移動してc2のポーンを取られてもさして影響はありませんが、ひとつのポーンであっても大切にするという心がけは重要です。また、一旦前進した駒を同じ地点に戻さなくてはいけなくなった黒は一手損をすることになります。さらに、c6にナイトを戻すと黒はcファイルのポーンを当面動かすことができなくなってしまいます。さらには、白はキングが露出しているので万全を期すという意味でも価値のある手だと評価できます。
ということで、受けの手としていくつもの効果のある手だといえます。