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折々のチェスのレシピ(420)少しだけ高度な知識をあなたに

エンドゲームが苦手な場合どうしたらいいのか?という課題に対しては特効薬みたいなものは残念ながらないと思います。

上の局面を見てどちらが優勢かをすぐに判断できた人はエンドゲームが苦手な人ではないはずです。ただ、ちょっと見ただけでは判断が難しく、これを瞬時に形勢判断できるような人はこの「折々のチェスのレシピ」など読んではいないと思います。

ではどちらが優勢なのか?といえば、じっくり見れば黒が若干優勢です。白はポーンが使いにくく、進めるとしたらbファイルのポーンだけでしょうが、黒はキングが右移動してくるはずで、プロモーションはできないはずです。

なぜ駒得をしているように見える白が劣勢なのかというと、今指摘したポーンの使い方が難しいということと、相手のビショップを二枚残してしまっていることが挙げられます。ビショップは遠くに筋が効く駒なので黒としては二枚のビショップを安全圏に置いて駒組みを進めることができます。また、黒からはf4という仕掛けも残されています。

というように、エンドゲームになった時点ですでにどちらが勝ちやすいかが決まってしまっていることが多いです。つまり中盤までに勝敗を決められないと判断したら、早いうちにエンドゲームに入ることを見越して駒組みをしておく必要があります。


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