
チェスのレシピ(103) チェスでまずスコア1000点超えを目指す人のために
以前にも似たような局面を紹介しましたが、スコアが結構高い人でもついやってしまうミスらしく、頻出はしないものの、時折出会う悪手の例です。

白のこの手(c3)はどこがまずいでしょうか?
「チェスのレシピ」をこれまでお読みいただいてきた人にはすぐにわかるように、e4のポーンに紐が付いていません。
これは、シシリアン・ディフェンスに対する白の手としてそれなりに多く指される悪手です。e4のポーンをタダで捨てて、ではそれから白にいい手があるかというと、ありません。
この局面の時点ですでに黒が優勢です。序盤早々センターポーンの一枚を失う白は今後の駒組みに苦労するはずです。
どの序盤定跡を採用するにしても、もっとも基本的なことを失念してしまうと、あっという間に形勢を悪くしてしまうことになります。