べき論がチームに与える影響
こんばんは。
今日の結論は「正義は利用者中心のケアを遠ざける」です。
▼ とある医師の主張
先週、あるスタッフから受けた報告です。
先日ケアマネジャー(CM)さんから訪問看護の打診がありました。
デイサービスが急遽閉鎖するため、しばらく訪問系サービスでサポートする感じのプランでした。
スピード感が必要な依頼ということもあり、「取り急ぎ訪問看護から主治医に連絡しよう」ということで医師との連携(情報共有や訪問看護指示など)を急ぎました。
すると医師が…
「それはCMが連絡してくるべきだろう。俺は訪問看護なんて聞いていない。担当者会議にも呼ばれていないぞ。」
と言われ、情報共有すら拒否。
CMから医師へ改めて連絡することに。
▼ 医師の意見も正論
医師の言う通り…
CMと医師の情報共有や相談は重要です。
できるなら担当者会議をした方が良いです。
もちろん医師に参加してもらう方が良いです。
サービス開始を急ぐよりも、きちんと情報共有やディスカッションをした方が良いのかもしれません。
正論は沢山ありますが、
正解はありません。
▼ べき論にご注意
この件から学ぶことは幾つかあります。
なかでも気になったのはべき論。
在宅ケアでは、利用者さんによってチーム編成が変わります。
様々な利用者さんの環境に合わせて、様々な専門職からなるチームが作られます。
そこで足枷となるのが「正義」だと思います。
「こうすべきだ」という自分の中の正義を主張した瞬間、チーム内のパワーバランスが崩れたり、対立を招いたりする可能性が上がります。
正論をぶつけ合うことが、ケアの質を上げるとは限りません。むしろ本当に必要な検討から遠ざかることがほとんどです。
そのさせて利用者さんにとっての最適なケアと、何が正しいのかは無関係なので、「正義は利用者中心のケアを遠ざける」というお話でした。
▲ ケアの正解と最適解についての過去記事です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日も素敵な一日をお過ごしください✨
頂戴したサポートは「眼鏡オジサンになる日」を日本記念日協会に登録する費用(15万円)に充てられる可能性がありますので、ご注意ください。