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マインドフルネス盆栽のススメ

一日の中で、何かに100%集中する時間ってどれくらいありますか?

情報過多の現代では、100%一つのことに集中を向ける時間って、
なかなか取りづらいのではないかと思います。

目の前のことに集中しようとしても、
どうしても余計なことを考えてしまったり、
今さら変えられない過去を悔やんでみたり、
心配しても仕方がない未来のこと案じてみたり。

そんな「金魚以下の集中力」とも称される現代人に、
科学的見地から推奨されているのが「マインドフルネス」です。

マインドフルネスとは、
「”今この瞬間”に、意識のすべてを集中させること」

マインドフルネスな状態になる時間を持つことで、
余計な不安や雑念が浄化され、
メンタルの安定、集中力の向上、想像力の向上に繋がる、
という研究結果が多く発表されています。

では、マインドフルネスって、どにようにおこなうのでしょうか?

一番オーソドックスなのは、瞑想ですね。
私も、何かに集中したいときは、よく瞑想をおこなっています。
瞑想の方法についてはたくさん情報がありますので、
ググってみてください。

そんな、マインドフルネスを意識する生活の中で、ひとつ気づいたことがあります。
「私が毎日向き合っている盆栽って、マインドフルネス要素がたっぷりだな」と。

そこで、ここからは盆栽を「創る」と「観る」に分けて、
マインドフルネス盆栽についてお伝えします。

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「創る」

盆栽は、命あるアートです。

目の前にある一本の樹に対して、その樹が最も美しく、
かつ人工的ではなく、あくまで「自然」に見えるよう、
手を入れていく。

不要な枝葉を切り取っていき、本当に必要な本質部分だけを残す。

枝に動きを付けることで、大自然を生き抜いてきた様子を表現する。

その樹の特性に合った鉢を合わせる。

ひとつ一つの創作活動が、目の前にある盆栽との対話から成り立っています。

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「観る」

盆栽を観るとき(盆栽の写真でもOK)、どんなことを感じますか?

「綺麗な樹だな」「迫力があるな」といった視点だけで観ていては、
実はとても勿体ないんです。

盆栽は、小宇宙。
(小宇宙=宇宙全体の一部分でありながら宇宙全体と類似したもの)
つまり、一つの盆栽で、宇宙のように広がる大自然を表現したものなのです。

だから、盆栽を観るときは
「その盆栽の背景にはどんな大自然が広がっているか」
「どんな環境で、どんな年月を経てきたのか」
「どんな物語を秘めた盆栽なのか」

という風に、
その盆栽を起点とした大自然の風景や、
辿ってきた年月に想いを馳せることで、
その盆栽の素晴らしさ、面白さが味わえます。

盆栽を観るという行為も、創作と同じく、目の前の盆栽との対話から成り立っています。

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マインドフルネス盆栽

では実際に下の盆栽の写真を、マインドフルネスを意識して鑑賞してみましょう。

「その盆栽の背景にはどんな大自然が広がっているか」
「どんな環境で、どんな年月を経てきたのか」
「どんな物語を秘めた盆栽なのか」
ということを考えながら、1分ほど鑑賞してみてください。


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最後に

マインドフルネス盆栽、いかがでしたでしょうか?
何だか脳が活性化された感じがしませんか?

目をつむって行う瞑想も良いけれど、
盆栽=小宇宙ならではのマインドフルネス盆栽で、
集中力、想像力を高めていってもらえると嬉しいです。

では、今日はこの辺で。

植物再生工房ReBonsai
盆栽コーディネーター わかこ

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