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DXが進まないのは変化を望んでないから

一時的なバズワードじゃなく、『DX』はホントに多くの企業が我先にと取り組んで社会の仕組みがガラガラと変わり始めるだろうと期待していましたが、影響力の大きいところほど変わっていないようなので、ちょっと考えてみました。

DXやめました?

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上の画像を見るまでもなく、DXとはデジタルトランスフォーメーションの略です。私が知ってる方の中で、デジタルトランスフォーメーション研究所の代表である荒瀬さんの表現が一番しっくり来るのですが、私なりの素人チックな表現をすると、デジタルの進化を踏まえた経営戦略のもと、サービスや事業、さらには組織全体までも変化させていくことだと思っています。組織の中の変革や経営戦略の詳細までは一般消費者の目には届かないのですが、一般消費者である我々にわかりやすいところで言うと、サービスのデジタル化は誰もが取り組まないとならないステップの一つでしょう。他のところでも書いたんですが、もはやテクノロコジーの変化がその勢いがとんでもないことになってきてるので、「今だけ」とか「元に戻る」とか、あっちの方向を向いた予測を立てていると(何もしてないのに)どえらいダメージを受けてしまう気がします。それぐらい、変化が重要なタイミングです。そこに、誰もが予測すらしなかった【コロナ】が現れて、一時的に停滞してしまったのだから、その時間を利用してデジタル化できるものは全てデジタル化するのが普通なんだろうと思っていました。

実際に私がJOINしている(当時、取締役の一員だった)株式会社ロゼッタでは、コロナ禍の2020年8月に新たな事業方針を打ち出し、新規事業を子会社3社(うち1社の代表を務めていた)で立ち上げ始めました。奇しくも上の動画でも触れられていた、成毛眞さんの著書『2040年の未来予測』で2021年1月に書かれている「2025年頃に火が付いて2030年頃に当たり前になっている」サービスの中の3つはド真ん中で取り組んでいます。当事者の一人として『こりゃ急がないと、あっという間に世界から取り残される』と思っています。

変化し続ける時代(予測できない未来)

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ところがどっこい(古い!)なかなか進んでないのが現状です。個人的に、日本という国は慣習として「自ら変革することが苦手」で、「外圧には速やかに対応する」と思ってましたので、コロナという外圧(外部の影響でどうしようもない)のあった今回はかなり積極的に変わるんだろうと思って、その変化を見越してのビジネス展開と考えていました。ビジネスなので何事もタイミングはめちゃくちゃ重要で、勝負をかけるタイミングを間違うと投資と回収のタイミングが合わずに失敗、ということが山のように起こっています。よくある『早すぎたよね~』『もう少し我慢してれば』のような外野の雑音は当事者はとっくに考慮していて、それでもタイミングを間違うとビジネスは成就しないと思ってます。

話を戻すと、世の中がドンドン変化して、社会が大きくデジタルに振れていくことを前提に、つまり世の中の動きを読んでサービスを仕掛けないと市場での優位なポジションは取れないわけです。市場を作れないし、取れない。

でも、多くの方は会社でDXについての取り組みが始まってると思います。ただしそれは、多くの場合、社内にデジタル化のためのツールを導入して業務の効率化を図って生産性を上げましょう、的な話の流れであって、前述したような経営層が自ら取り組むべき事業や産業全体のデジタル化と組織改革には程遠いものです。私の現時点での印象は、リモートワークをやむを得ず始めた程度で、根本的な変革は望んでもいないしやりたくもない、というのが本音な気がしています。あの、日本での有数の経営者の一人、日本電産の永守会長でさえ、間違いを認めて、リモートワークの導入に舵を切った今でもまだ舵を切ることさえしない会社も多いのが実情です。そんな根深い体質を露呈するような記事が先日ありました。

自身が変化すること(変化を恐れない)

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その記事とはこちらです。要するに、コロナ禍で旅行業界のダメージが絶大だったので飲食業と同様に国が補償してくれよ、って話。1000社以上が集まる業界のドンが要請するらしい。。

2020年の最初の緊急事態宣言時から、旅行業界は大変革しないとアカンよ、って誰もが思ってたことなんだけど、この周辺の事業者はDXとは真逆の「ひたすら耐える」を選択しました。旅行会社以外にも、JRを始めとする鉄道、JALを始めとする飛行機、全国各地の観光産業。それぞれ細かく言うと業態に差があるので、打てる策も様々。あれだけ東京都心部が新規陽性者増加と騒がれても満員電車を「自粛要請」しなかっただけでも、私には相当甘やかされてると思うけど、実際に足を運んでもらってビジネスが成り立つ(と思い込んでる)観光産業ではとにかくひたすら我慢するだけと言い続けてる。その結果、遂に業界のドンが国に補償の要請。何もせずにいたことを反省するのでなく、補償を要請することが業界のドンがやるべき仕事だと思ってる時点で、日本の観光業の未来は今後も真っ暗です。

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もちろん、暗闇を抜け出す手段は既に存在している。手前味噌だが、前述したDX事例の一つがTravelDXというVR旅行体験サービス。当分の間、旅行には行けないのだから、この機に旅行という体験をDXして新しい体験を提供するサービスを開発した。延べ1000人を超えるモニターによるリサーチとフィードバックの反映を経て、まもなく一般リリースもされる。当初から、停滞してる旅行業界にはコラボを持ちかけていた(が、土俵には乗ってこなかった)。競合ではなく我々が提供するのは体験のみ。実際にリアルに足を運ぶ旅行ではない。私個人も海外旅行は大好きなので、実際にあちこちに足を運んで、その地に身を置き、空気を吸い、雰囲気を味わうことの素晴らしさはよく理解している。なので、それに向けて、旅行会社は壁にズラッと並んだ紙のパンフレットの代わりにVR旅行を安価に提供することで既存サービスのDXが一部実現する。では観光地のお土産屋さんや飲食店、ホテルや旅館はどうすればいいのかと言うと、観光協会や自治体の観光局やDMOが音頭を取って360度VR映像を用意してPRに使えばいい。巷でパラパラと聞かれるオンライン旅行・バーチャル旅行がYOUTUBEでの映像配信にZOOMでの説明を加えただけなのは、基本の姿勢が「ただひたすらに我慢する」だからではないでしょうか?これをチャンスと捉えて変化する、紙をデジタルに置き換えて、画像を動画に置き換えるだけでなく、平面映像をVR映像に置き換えて、気が付けば観光産業のDXが始まる。

変人のススメ

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変化することはとても難しいと思われている。特に、日本ではその傾向が外国よりも強いと思う。特にビジネスの世界では日本企業は常に世界のリーダーだった。お手本だった。戦後に高度経済成長という魔法のような成長を遂げたことは世界中から注目され、称賛されてきた。それがこの20年ぐらいで全て吹っ飛んだ。かつてはTOP30には日本企業だらけだった世界の企業時価総額ランキング、今や日本企業は上位に全く存在してない。常に「最適化」を繰り返してきた日本企業だが、俯瞰的に見た大胆な変革にはホントに弱い。それでもやらないならないのだからチャレンジしよう、ではなく、大勢は「我慢しよう」だったから、こうなってしまった。変化することは企業だけではない、個人も積極的に変化していかないと置いていかれる。

私がオススメする変人とは変化する人のこと。テクノロジーの進化が劇的なスピードで続き、それに伴って社会構造もドンドン変化する。なので、個人もドンドン変化して当たり前で、躊躇したり、恥ずかしがってることの方がもはや昭和な考えだと思う。上の写真は私の過去を振り返る一例で、右のような環境が当たり前だったのが、ある日、左のような環境に身を置くことになった。それまで正しいと思っていたことが全て真逆になるって経験を幼い頃にした。その後も年令を重ねるたびに自身の行動範囲が広がり、世の中の情報量が劇的に増えるにつれて、前日までの自分が「井の中の蛙だった」と気付かされることが何度もあった。そのたびに、私自身は考えをガラッと変えて、変化してきた。傍から見れば「すぐにブレる」とも見えるし、発言に重みがないとも見えるが、そんな、「周りからどう見えるか」を気にしてる場合じゃなく、大事なのは世の中が激しく変化していて、それにいかに素早く順応・対応できるかだと思っている。なので、私は変化する人=変人をオススメしている。(その一方で、いわゆる変わった人と言う意味での変人の価値もますます高まっているので、それはまた別の機会に^^)

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