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「Rebirth(仮)」(4)

(3)発病

ここから兄が当時のことを書いた回顧ブログ


2013年2月 オーストラリアワーキングホリデー

2013年2月、大学2年時からそこそこ勉強していた英語力と若いうちにしか出来ない経験がしたく(まだ働きたくなかっただけ)、4年時を1年間休学して、オーストラリアへワーキングホリデーへ行くことを決めた。

ブリスベン到着当初は、理想と現実のギャップに悩んでいたが、運良くゴールドコーストに住むジョンとロビンという老夫婦の家へ、居候させてもらえることになった。

ジョンとロビンはラオスで貧しい子供に慈善活動をしていて、素晴らしい人達だった。1カ月くらいして、ジョンはラオスへ行ってしまったので、それからはロビンと2人で暮らしていた。ロビンはパワフルな女性で、僕をハウスキーパー(1日4時間くらいガーデニングとか家のことして住まわしてもらってました)としてではなく、家族のように接してくれた。よく一緒に料理作りながら「I will make you a good husband :)」って言われてたのが懐かしい笑

オーストラリアでは大変なこともたくさんあったけど、いろんな経験や大切な友達がたくさんできて、本当に行って良かった。


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 ▲俺とヘビ


2013年7月 異変と帰国

ロビンにお世話になるようになってから、良い労働条件の下のネイティヴ環境で、オーストラリアでの生活にも手応えを感じ始めていた。


ところがある日、数日間微熱が出た。熱自体はすぐ引いたのだが、朝起きると首に大きなビー玉くらいのしこりが出来ているのに気づいた。次の日にはしこりは三個になっていて、左の首にも出来ていた。
最初はそんなに気にせず過ごしていたが、1.2週間経っても小さくならないので、ロビンに相談して、町医者を訪ねることにした。医者は僕のしこりを触って「たぶん大丈夫だと思うけど、シティに下りて細かい検査を受けた方がいい」と言った。

数日後、シティの病院に行くと「たぶん大丈夫だけど、一応癌の専門医に診てもらいなさい」とのこと。またしても違う病院に回された。

その間に数週間経っていたが、しこりの数は変わらないものの息が苦しい感覚があり、症状は悪化していた。


そして7月の頭、癌の専門医を訪ねると、先生はしばらくしこりを触ってから

doc「癌に間違いないから、今すぐ帰国しなさい」

は?血液検査もしないで癌確定??

俺「なんの癌ですか?」

doc「それはわからないが、悪性リンパ腫である事を祈る。悪性リンパ腫は若者に多く、比較的治りやすいから」

俺「…」

doc 「I'm sorry...」

でたーw 本場のアイムソーリーw


当初、7月からブリスベンの仲間と車借りて、ラウンドする予定だったので、ロビンとバイバイして、ブリスベンに戻ってきていた。
すぐにラウンド仲間に事情を説明し、次の日の便で帰ることになった。
奇しくも、その日はラウンドへ旅立つ予定の日だったので、4人で空港へ向かった。3人は予定通りケアンズへ。おれは日本へ。

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