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【40代からの挑戦】理学療法士 × 公衆衛生 — mJOHNSNOWで切り拓く新たなキャリア

↑の おっちゃん誰?
英国の医師 John Snow(ジョン・スノウ)、公衆衛生発展の先駆者で、
現代の疫学の創始者の一人と考えられています。

🔹 パブリックヘルス(公衆衛生学)を「生き様」に

がキャッチフレーズの、パブリックヘルス分野のスペシャリストによる学術・キャリア講座が定額で学び放題のオンラインスクール「mJOHNSNOW」をご存知でしょうか?

入会には審査が必要ですが、運よく承認していただき、今年の1月から学ばせていただいています。

今回は、
📌 私が(理学療法士)公衆衛生学に興味を持ったきっかけ
📌 公衆衛生の道を目指すまでの話
📌 mJOHNSNOWとの出会い
📌 mJOHNSNOWの感想(良かった点、改善してほしい点)
📌 今後の目標

について書きました。

オンラインスクール「mJOHNSNOW」、また公衆衛生分野に興味がある方の参考になれば幸いです。


🔹 理学療法士が公衆衛生を学ぶ意味

私は、岡山県の回復期リハビリテーション病院で理学療法士として働いています。主に脳卒中患者さんのリハビリテーション(以下リハビリ)に従事しています。

日々、脳卒中患者さんのリハビリに向き合いながら、「健康」というものの本質について考え続けてきました。

リハビリの現場は、健康という川の“下流”に位置します。患者さんが脳卒中になった後に、回復を支援するのが私たちの仕事。しかし、日々の臨床の中でこう思うようになりました。

「そもそも、なぜこの人は脳卒中になったのか?」

「もっと早い段階で、生活習慣や環境を整えていれば、この未来は変えられたのではないか?」

「なぜ、不健康な生活が招いた病気を経て、また不健康な生活習慣に戻っていくのか?」

日々、脳卒中患者さんのリハビリに携わる中で、「健康は生涯にわたる積み重ね」であることを痛感するようになりました。

中年期の生活習慣が、老年期の健康に大きく影響する

小さい頃の生活環境や教育が、中年期の健康を左右する

病気を治すだけではなく、未然に防ぐ・健康を維持する仕組みを作ることが重要だと考えるようになりました。


また、リハビリの現場は、「個別性が高く、不確実な要素が多い」ところです。治療効果をどう評価するかも大きな課題です。

「新しい介入(治療法)によって患者さんが良くなった?」
「いや、自然回復だろ」

「治療の効果は?」
「その患者による」


そのような状況を打破するには、観察研究の手法や統計学の知識が不可欠だと感じていました。

そんな時に出会ったのが、公衆衛生(Public Health)という学問でした。



🔹 理学療法士から公衆衛生の道へ:私の挑戦

ある懇親会で、「リハビリの枠を超えて、もっと広い視点で健康を考えたい。リハビリが健康にもたらす影響を明らかにするにはどうしたら良いか」と悩みを話していました。偶然に東大SPH(公衆衛生大学院)の卒業生の方と同じテーブルで「公衆衛生大学院」の存在を教えてもらいました。

まさか、自分の悩み事の解決の糸口が「公衆衛生学」とは思ってもいなかったので驚きました。

私はすでにリハビリテーション学修士の学位を持っていました。
しかし、調べていくうちに「公衆衛生学に魅力を感じ、一から学んでみたい」という思いが強くなり、地元の岡山大学大学院(疫学・衛生学分野:MPHコース)への進学を希望するようになりました。

ある日、家族に進学を相談したところ、猛反対をくらってしまいました。

🆖 「リハビリテーション学の博士課程ならまだしも、なぜ分野を変えるのか?今までの教授との繋がりや、研究の続きをどうするのか?」
🆖 「理学療法士と公衆衛生に何の接点があるのか?」
🆖「今後、何の役に立つのか?」

さらに、当時妻のお腹には3人目の子供がいました。

「あなたの大学の話はおしまい。子供の大学の方が重要」
「色々なお金がかかるんだから、少しでも残しておかないと」

…..ごもっとも。

家族の生活や金銭面の不安から、大学院進学は諦めざるを得ませんでした。


秋が深まる頃、3人目の子供が出産直前にお腹の中で突然死するという出来事が起こりました。検診でも、全く異常がなかったのに…。
家族全員が大きな悲しみに包まれ、半年ほど何も考えられない日々が続きました。私自身も、精神的に崩れ、当時の記憶が曖昧なほどです。

もう、蒸し暑くなってきたある日、インターネットで偶然目にした「岡山大学大学院 公衆衛生コース 入学説明会」の案内。

平日の昼間というタイミングでしたが、その日は別の用事で有給休暇を取っていたのです。

「これは3人目の子供が導いてくれた道なのかもしれない」

そう直感し、家族に内緒で説明会に参加しました。

休みといっても、しばらく外出をしていなかったのに、どこに行っていたのかという話になり、正直に家族に説明会のことを話しました。

説明会では、大学院時代に実際に指導をしていただいた先生方と運命的な出会いになり、
「あなたの希望は、うちの研究室ならフォローできますよ。良かったら受験してみれば?」と言っていただいていたのです。

「前に進めると思うなら、やってみたらいい。」
と、進学の方向になりました。

とは言え、生活以外に学費で100万円以上のお金が必要でした。「ホイ」と出せるものではありません。
話を聞いていた私の父が 「お前がまた前を向けるなら、、、。」 と学費の一部を援助してくれました。
そうして、私は 家族の思いを受けて、リハビリ分野から一歩足を出して、新たに公衆衛生の道を歩み始めたのです。



🔹 mJOHNSNOWとの出会い


2020年4月から、大学院生活が開始!
1月末から嫌な雰囲気がありましたが、コロナ禍の影響で大学院入学の翌日から、キャンパス立ち入りが制限され、オンラインの講義が続きました。

「密になるな・人に会うな」では新しい出会いも少なく、
勤務先ではコロナの対応をしているうちに、あっという間に私の2年間の大学院生活は終わってしまいました。

 さらに、コロナ禍を経て、病院を取り巻く環境は大きく変化しました。
ここ数年は、どこの病院も経営状況は悪化していると思います。

当院でも、経営側の圧力が強く
💡 患者のリハビリ単位をとることが最優先
💡 健康教室や学術活動はすべて停止

公衆衛生の知識を活かす場は皆無でした。
その事を家族の前で吐露していると、

「公衆衛生分野への進学は、我が家にとっての最大の時間とお金の浪費だったね」と言われてしまいました。

せっかく、家族の時間とお金を使ったのに情けない…..。

大昔に「リハビリテーション学修士」をとった時は、大勢の先輩職員を抜いて役職を上げてもらいました。大学院卒の人が居なかったので、異例の出世!

一方、公衆衛生学修士(MPH)は? 
は?何それ?何かリハビリの役に立つの?

職場でもこの状態。

そして肝心の患者さんにも、もう一つ還元できた実感がありません。
実務に落とし込むには、もう一段階の成長が必要と考えました。

捨てる神あれば拾う神ありで、今年度からは、ご縁があり、「RWD活用人材育成事業 東京大学プログラム」 の公募に通過し、大規模データの分析を学ぶ機会を得ています。

この新たな挑戦の場で、 「データを用いたエビデンス創出」 に取り組み、
公衆衛生の視点を活かした医療のあり方を模索しています。

「今度こそ、公衆衛生の知見を活かせる環境を作りたい」


「しかし、東大RWDコースが終わったら、また同じ状況に戻るのでは?」

そんな不安を抱えていた中で出会ったのが、mJOHNSNOWでした。



🔹mJOHNSNOWとは?

公衆衛生の専門家が集い、知識を深め、キャリアを形成するためのオンラインスクールです。

contents 1.  毎月6種以上の新講義にオンラインでライブ参加
contents 2.  講義はオンデマンド動画化、スマホからもいつでも・どこでも学べる
contents 3.  学術・キャリアの悩みはスクール生同士のチャットコンサルで相談
contents 4.  生涯のキャリアを飛躍させるパブリックヘルスネットワークの一員に

mJOHNSNOW ホームページより

これこそ、まさに今の私が求めていた場所でした。

私がこのスクールに入会を決めた理由は、次の3つです。

公衆衛生の知識を実践に落とし込みたい
大学院で学んだ疫学・統計学の知識を、より実践的に活用できるようになりたい。公衆衛生分野の第一線の専門家から直接学び、スキルを高めたい。

同じ志を持つ仲間とつながりたい
公衆衛生学を学んだものの、職場では語れる相手がいない。MPHホルダー同士で情報を交換し、新たな視点を得たい。

自分の経験を次世代に活かしたい
私自身、専門学校卒からの大学院進学、回復期リハ病院の中間管理職、20年以上の脳卒中リハビリ分野の臨床経験、栄養管理に関わる複数資格、社会人大学院の修了×2、地方一般病院から東大RWDといったユニークなキャリアを歩んできました。自分の経歴は、家族にとっては浪費であっても、他のこの分野を目指す人にとっては一つの有益な情報になると考えます。



🔹 mJOHNSNOWの魅力

1️⃣ オンラインで、すきま時間を活用できる
仕事や家庭の都合でまとまった時間が取りにくい中、mJOHNSNOWは 「10分でも学べる」 仕組みが整っています。ちょっとした空き時間に動画を視聴し、学びを積み重ねられるのは、忙しい社会人にとってありがたいポイントです。

2️⃣ 承認制で安心して学べる環境
オンラインの学習コミュニティでは、匿名性が高いと質の担保が難しいこともありますが、mJOHNSNOWは承認制なので 「どんな人が学んでいるのか」 が明確です。互いの専門性を尊重しながら、安心して学びを深められる環境が整っています。

3️⃣  同じ志を持つ仲間がいる
mJOHNSNOWには、公衆衛生を軸に 「より良い社会をつくりたい」 という熱意を持った仲間がたくさんいます。単なる情報収集の場ではなく、「本気で学びたい」「実践したい」という人が多いので、刺激を受けながら学び続けられます。リアルタイム授業での、コメント欄がスゴイんです!



🔹 改善してほしいポイント

🔸 積み上げ式の講義に、途中から参加しにくい
私は、途中からの参加になりました。講義は非常に充実していますが、積み上げ式の内容が多いため、途中からの参加では「どこから追えばいいのか?」と迷うことがあります。「過去動画以外の新規入会者向けのフォローアップ講義」 を充実させてもらえると、よりスムーズに学べそうです。やはり、リアルタイム授業の熱量はスゴイ。


🔸 800人以上の登録者がいるので、関連領域ごとのグループを細かく分けてほしい
すでに多くの方が参加されていますが、受講生同士のつながりを深める機会がもう少し増えれば、学びがさらに充実するはずです。特に、公衆衛生といっても関心領域が多岐にわたるため、「関連領域ごとのグループを細かく設定」 してもらえると、より活発な議論ができると感じています。



🔹 mJOHNSNOWでの目標

RWDを活用した論文を執筆する
現在、東京大学RWD履修証明プログラムで学んでいるため、その知識を活かし、 「実際にデータを分析し、論文化する」 というところまで到達したいと考えています。参加している人をみると、すごい経歴の人ばかりなので、解析につまずいても、解決できる気がしています。

パブリックヘルスの視点を活かせる職場に転職する
現在、リハビリセンター長のポストが目前ですが、 「あえて違う道を選び、公衆衛生の専門性を活かせる仕事に挑戦したい」 という気持ちがあります。
mJOHNSNOWでの学びを通じて、新たなキャリアの可能性を広げたいです。

疫学・公衆衛生学を「人に教えられるレベル」まで深める
私自身も教えられるだけではなく、 「自分が人に説明できるレベル」 まで学びを深めたいと考えています。
将来的には、 「理学療法士×公衆衛生」 の分野で、後進の育成や情報発信にも取り組みたいと思っています。

このような目標を持ちながら、mJOHNSNOWでの学びを最大限に活かし、 「自分のキャリアの次のステップ」 へと進んでいきたいと思います。



🔹 パブリックヘルスを「生き様」に

公衆衛生は、「社会をより良くするための実践的な学問」 です。mJOHNSNOWでの学びを通じて、自分自身のキャリアを広げるだけでなく、得た知識を社会に還元していきたいと考えています。


🏆 公衆衛生の知見を活かす未来へ

私は、お腹の中で亡くなった子供がくれた公衆衛生の道を、決して無駄にしたくありません。

大学院生活、家族の支え、学び続けた時間とお金。
すべてを活かし、実務に落とし込むためには、もう一段階の成長が必要です。

そのために、私は今、mJOHNSNOW で次のステップに挑戦することにしました。

「公衆衛生の知見を、より実践的な形で社会に還元する」

この目標を実現するため、共に学ぶ仲間と切磋琢磨しながら成長していきます。

📣 mJOHNSNOW はこんな人におすすめ!

  • 公衆衛生に興味があるが、どこから学べばいいかわからない人

  • MPH取得後、キャリアの活かし方に悩んでいる人

  • 疫学・統計の知識を実践に落とし込みたい人

  • 公衆衛生分野の仲間とつながりたい人

たくさんの仲間が待っています。

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