【臨床研究日記 16】研究仮説『PECO』作りと『FINER』チェックが済んだ
大学院で学んだ公衆衛生学・疫学の知見を元に、健康的な社会を作りたい理学療法士のジローです。
私自身が、臨床研究をやってみようと思った時に相談できる相手がいなかったので困った経験から、臨床研究の状況を逐一日記にまとめています。
7月の末に「これを解明しなければ」と天から降ってきた「クリニカル・クエスチョン:CQ」を、臨床研究で検証可能な「リサーチ・クエスチョン:RQ」に書き換える必要があります。
新しい分野への挑戦であるため、リサーチ・クエスチョンを作るために、先行研究の網羅的検索を実施し、9月中に、関連した論文を約70本読み、10月の頭から、PECO(ペコ)作りに取り掛かりました。
このPECOは研究計画を書き始める前に、考えておかなければ、後で痛い目を見ます。また、PECO自体を考えることは出来ても、結局は自分の臨床研究として走らせる事が可能なのかについては、FINER(ファイナー)チェックをする必要があります。
私自身は、一応今回の研究のPECO、FINERが済みましたので、まだピン来ていない方に向けて情報提供をします。ちょうど、院内の勉強会で使用したパワポがあったので貼り付けておきます。
※なお、P・E・C・Oのそれぞれで、どのような事に注意して設定すれば良いかについても細かいお作法が必要です。軽い気持ちで放り込むと良い研究計画はできないので、後日記事にしようと思います。↓良い本でした。
■ CQをRQ(PECO)に
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一通りPECOが書けたら、すぐにFINERチェックをして、PECOを鍛えて行きます。
FINERチェックをして、すぐに粗が出るPECOは、結局は研究を進めても途中で挫折してしまうでしょう。
■ PECOをしっかり揉んで、叩いて強くする(FINER)
私は、ここまで作って、一度メンターの先生にお伺いを立てに行こうと思います。
今後、大学院の進学を想定している人は、まず教室訪問にや教授面談でPECOの資料を持って行けていれば良いのではないかと考えます。
特に、研究の実施可能性については重要です。その教室が持っていない実験器具が必要で、どうしても必要であれば、持っている他の研究室を探さなければいけません。
すでによく知られている事象についての検証も、自分の興味だけで最終的に患者さんの役に立たない研究も好ましくはありません。
PECOを作る時に、どのような事に注意すれば良いかについては、後日記事を作成しようと思います!
PECOのフレームワークを自分の中に持っていると、ふわっとした臨床の中の疑問を定式化できるのでオススメです。私は、手帳の後ろにアイデアを書き溜めるスペースを作っています。
誰かのアイデアになれば嬉しいです。
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