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第18回 履歴書と職務経歴書が書けない

個人応募でも転職エージェント経由でも、選考の第一段階はまず書類選考であり、書面において「私はこういう経歴でこういう志向のもと仕事を行ってきた」という自己アピールをしなければならない。
自叙伝のように長々と生きてきた背景から何から何までを詳細に書くわけにもいかず、書面で簡潔に自分を伝えるというのは中々難しいこと。
そして、履歴書と職務経歴書が全然書けていない人が多い現実。
書類選考で落ち続ける理由はそこにある。

有料の履歴書・職務経歴書添削/作成代行サービスをやっています

自分の転職で鬼のように履歴書・職務経歴書の書き方について勉強した私は、たぶんその辺のキャリアアドバイザーより添削能力は高く(自分で言うな。笑)、実際に私が添削した書類で選考に進んだ登録者の書類選考通過率も結構高く、ちょっとこの能力タダで使ってるのも勿体ないな…と温泉に浸かっているときにふとひらめき、競合調査開始。

このサービスでガチで稼ごうとしているところは、履歴書・職務経歴書双方を作成で2〜3万円を取るというかなり高額な内容で、逆に双方を5000円で作成しますよ。というお安いところは、これをフックに人材紹介に誘導しよう(うちから紹介決まれば何と全部タダ!的な)というのが丸見えで、「ちょうど良いサービス」というのが存在しない。
っていうか、そもそも小銭程度しか稼げないので、競合がめちゃくちゃ少ない。

私としては小銭稼ぎで十分なので、これは穴だ!と早速企画書を作成、上司に提案。
誘導費用はかけないことを前提に(苦笑)やってみたら?ということで、完全ぼっちコンテンツとして、有料の履歴書・職務経歴書添削/作成代行サービスを立ち上げたのが9カ月前。

つい先日、初めて売上が立ちました(くっそ遅ぇ!笑)

このサービスのターゲット層は、「個人応募で書類選考が通らず悩んでいる人」だったのだが、初めて申込してくれた方は、内容から察するに「絶対に書類を通過させたい」という感じだったので、ここぞの勝負でプロの手を借りたい。という人もターゲットになるんだなということがわかった。

つまり、履歴書・職務経歴書の重要性を感じている人ほど、このようなサービスを利用しようと考えているということである。

しかしながら、誘導費用をかけていないので、Googleの検索表示は何ページ下かわからないくらい相当下位だと思うのだが、よく見つけ出したな…とそこに感心している。ご利用ありがとうございました(笑)

何がどう書けていないのか?

人材紹介では、経歴の確認時や実際に求人へ応募する際に、本人が作成した履歴書や職務経歴書を送ってもらうのだが、10人いたら、添削だけで済みそうな人は1〜2人、残りは全て作り直しレベルで書けていない。

書き方の詳細については、唯一誘導用に作成した本業コラムにアップしているので、興味のある方はそれを探していただき(ノーヒント)ここでは、何がどう書けていないのか?について挙げていきたいと思う。

①写真
自撮り(アプリ利用含む)、スピード証明写真を貼っている人は、そこでアウトになっていると思ってもいい。
採用をしたことがある方にはわかっていただけると思うが、履歴書で真っ先に見る箇所は写真である。
顔採用をしている企業は写真での判断が8割方を占めるのではないだろうか?
顔採用をしていない企業は、写真から性格や選考に臨む意欲を判断する。
手を抜いて家で適当に撮影したり、スピード証明写真でとりあえず貼っておけばいいや。という人が、良い仕事をするとは思えない。

あと、写真スタジオで撮るメリットを。
今はデジタル写真なので、さり気なくとてもキレイに修正が入り、これ私!?というくらいキレイな出来栄えの写真が仕上がってくる。
プロのカメラマンは表情も引き出してくれるし、写真で好印象を植え付けたいのなら、写真スタジオで撮影する一択である。

②ネットの作成例完コピ
求人媒体から転職エージェントから、転職関連のサイトには必ず履歴書と職務経歴書の作成例が掲載されている。
書き方がよくわかっていない人はもちろん参考にしていただきたいのだが、自分の経歴に合わせた編集をせず、そのまま鵜呑みで書いてしまう人がいる。

履歴書の職歴欄に会社・配属先・担当業務まで書いている作成例が多いのだが、1社で4行使うことになる。
転職回数が5回ある人がその通り書いたら、20行使うことになる。
職歴欄に20行も書いてあったら、こいつどんだけジョブホッパー…が第一印象になってしまう。
ぶっちゃけ担当業務なんて職務経歴書で詳細を書くのだから、履歴書に書く必要は無い。
その辺の判断がつかない=考える力がないとも思われかねない。

③志望動機・自己PR
私もR社のエージェントに突き返されたことがある、志望動機・自己PR。
まともに書けている人はほぼいない。(弊社登録者比)
志望動機は「待遇が良かったから。家から近かったから。」系のことをストレートに書いてくるのがいるし、「仕事に興味があったから。面白そうだと思ったから。」程度のことしか書いていない人が多い。
自己PRはただひたすら自分の担当業務を書いていたり、「未経験だけど教えてもらいながら頑張ります!」みたいな惨状。
そこに企業がどういう人材を求めているか?という考えは微塵も反映されていない。

添削するのはとても簡単なのだ。
でもそれは私が考えた内容であり、私の意欲が企業に伝わるだけで、そこに本人の意識は全く存在せず、書類が通過し、面接対策を施しても、大体面接で化けの皮が剥がされて落とされる。つまり、私達の売上も消失する。
先に書いた履歴書・職務経歴書添削/作成代行サービスは、これを逆手に取ったものでもある。

なので、最終的には私が文面を作成するのだが、内容についてはヒントを与えた上で本人に考えさせる。
考えて答えを出せた人は面接も通るし、最後まで答えが出せなかった人は内定に手が届くことは無い。

企業分析とか言われてもピンとこない人が多いと思うが、こういった背景があるから重要視されていることで、自己PRも自己分析ができないと書けないのだ。

転職エージェントを添削屋として利用する意義

転職エージェントの添削力量もピンキリで、私のようなタイプもいれば、ほぼ添削しない(できない)タイプもいるので、転職エージェントが添削してくれたから大丈夫!というのは大きな間違い。
ただ、この企業はこういう人を欲しがっている。という情報を寄越してくれるので、自分で求人を見て個人応募をするよりも確実にその企業が求める人物像に近づいた状態で応募ができるというメリットは大きい。

転職エージェントがくれる情報を大きなヒントとして捉えられるかどうか、それを履歴書と職務経歴書に落とし込めるかどうか。
そこに気付いたら、あなたは内定に一歩近づいたことになります。

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