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軍事・安全保障

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2023年9月の記事一覧

【まとめ】国家安全保障戦略を読む

令和4年度に発表された新たな国家安全保障戦略について、各項目ごとのまとめメモ。 Ⅰ戦略策定の背景と意図全般的な国際社会の現状 国際社会は、時代を画する変化に直面している。 グローバリゼーションと相互依存のみによって国際社会の平和と発展は保証されないことが改めて証明された。 一部の普遍的価値を共有しない国が、経済的、技術的に発展し既存の国際秩序へ挑戦している。 人類が過去一世紀近くかけてにわたって築き上げてきた武力行使の一般的禁止が、安保理常任理事国によって、あからさ

自衛隊の地対艦ミサイル装備部隊

地対艦ミサイル部隊の編制地対艦ミサイル部隊は、陸上自衛隊の特科部隊の一つであり、現在5個の地対艦ミサイル連隊が編制されている。令和4年度に発表された防衛力整備計画で、前回の中期防衛力整備計画で示された5地対艦ミサイル連隊から7個の地対艦ミサイル連隊に増強することに加えて、7個地対艦ミサイル部隊(12SSM能力向上型を装備)、島嶼防衛用高速滑空弾大隊、長射程誘導弾部隊を編制する方針が示された。 ※第7地対艦ミサイル連隊編制に関しては、令和5年度の防衛省予算 概算要求にも記され

自衛隊の対空ミサイル装備部隊

陸上自衛隊全国の各方面隊隷下及び各師旅団の隷下に高射部隊が配置されている。 令和4年度に発表された防衛力整備計画では、現在の7高射群体制から8個高射群に増強することが記された。 独立高射特科部隊 北部方面隊 第1高射特科団 第1高射特科群 (千歳) 第4高射特科群 (名寄) 東北方面隊 第101高射特科群 (八戸) 中部方面隊 第2高射特科群 (松戸) 西部方面隊 第2高射特科団 第3高射特科群 (飯塚) 第7高射特科群 (竹松) 第102高射特科

日米韓3ヵ国会談と共同声明

はじめに2023年8月18日にアメリカキャンプデービッドで日米韓の3ヵ国会談における共同声明(キャンプデービットの精神)とキャンプデービッドの原則、Commitment to Consultが発表された。 そのうち安全保障分野についての要点メモ。 共同声明における安全保障分野への言及 3ヶ国間の集団的利益及び安全保障への影響を及ぼす、地域的な挑発や脅威に対抗するために、迅速な方法での協議を行う。 協議を通じて、情報の共有、メッセージの調整、対応行動の調整を行う。 首脳