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筋トレよもやま話1
まったくしたことがないスポーツ観戦
まったく興味のないスポーツ観戦
そのプロの動きをみて「何か変だ」と”違和感”を感じたりしますか?
「かっこいいな」「綺麗だな」と思うはずです。
![](https://assets.st-note.com/img/1729475317-fie2NlbtqSBADjhQk3nYLmPF.png?width=1200)
違和感で言えば、例えば
足を引きずって歩いている人が来た時、どのように感じますか?
たとえ専門的な知識がなくても
「あの人は足が痛いのかな」「足が悪いのかな」と思うはずです。
![](https://assets.st-note.com/img/1729475518-P5t3dqG1IbenxUraZECKyQwp.jpg?width=1200)
そして、筋トレ
SNSやYoutubeで他人のフォームを見たり
通っているジムで他人のフォームを見た時に
「綺麗だな」「格好良いな」
「変なフォームだな」「何か違う」
と、初心者の方でも何となくわかるはずです。
何が言いたいのか。
"言葉では説明できないけれども"
「綺麗だな」「格好良いな」
「変なフォームだな」「何か違う」といった
見て感じる良し悪し、違和感は誰にでも備わっている感性です。
![](https://assets.st-note.com/img/1729475602-NoqFjXI15sea4REi2kMbm9U7.png)
そして、筋トレにおいて言える事は
例えば体重の3倍以上を持ち挙げる力持ちの人や
もの凄い筋肉量をもつ人のフォームを見て
あの人のフォームは「変だ」「何か違う」
といった違和感を感じることはない。そう思います。
その道に長けている人のフォームは綺麗で格好いいのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1729475628-F3g9LozN4Zisl0wKq1nJBCPa.png?width=1200)
これが、この後のテーマに繋がります。
この、よもやま話(とりとめない話)は
・BIG3の記録が伸び悩んでいる方とパワーリフター
・怪我が多い方
に向けた内容になっています。
◇手段と目的◇
柔道のために筋トレ
ラグビーのために筋トレ
何らかの目的、ここでいえば柔道やラグビーの競技成績を伸ばすための手段として筋トレは用いられます。
では、BIG3の記録を伸ばすことを目的とした場合、その手段は筋トレ?
![](https://assets.st-note.com/img/1729469991-XwYLdpkDoyalVQ8ubTKiHhnS.png?width=1200)
◎圧倒的、練習不足
野球選手が野球のスキルを上げるために
素振りを行う。
キャッチボールを行う。
![](https://assets.st-note.com/img/1729470367-dBQvYz578XePF6xVWMSAIfOb.png?width=1200)
そのスポーツで重要となる動作を反復練習することで
動きの練度を高めるわけですが
筋トレを目的としている方はどうでしょうか。
例えばベンチプレス。
ウォームアップをちゃちゃっと行って
メインセットが終われば、次の種目に入る。
ここまでで30分。長くても40分くらいでしょうか。
その練習で何回ベンチプレスの動作を行いましか。
メインセットが100kg3セット5回だとして
例えば20kg、50kg、70kg、90kgの重量で段階的にウォームアップを行い、メインセットに入ったとしても
ウォームアップで4~5セット
メインで3セット
計7セットくらい。
挙げた回数は、計50回前後でしょうか。
BIG3の記録を伸ばしたい方、またはパワーリフターにとっての
野球選手のキャッチボールや素振り練習と同等になる種目は当然
スクワット、ベンチプレス、デッドリフトです。
その練習は30~40分
そしてその動作は50~60回
頻度は週1回だとしたら。
1年間は約52週
つまり年間最大52回の練習
「甲子園に行くんだ」
「プロ野球選手になるんだ」
と言っている方が週1回の練習
その時間が3、40分だったとしたら。
そして数十回の素振りやキャッチボールの練習で済ませていたら。
◎筋トレの筋トレ
筋トレを行う時
初めこそフォームがわからなくて試行錯誤して
その動作を繰り返し練習していたはずですが
その動作にも慣れてくると
「筋肉に刺激が与えられたのか(効いているのか)」
「決めたセットや回数を達成できたか」
「何kgを持ち挙げたのか」
「筋肉痛が残っているから今日はやらない」
などに注意が向きすぎて、いつのまにか手段と目的が入れ替わる。
筋力トレーニング
この言葉が良くないのでしょうか。
BIG3の記録を伸ばすうえで
"筋肉"のトレーニングをしているうちは
筋肉の成長はあっても、技術的な進歩は困難を極めます。
素振りやキャッチボールは動作です。
スクワット、ベンチプレス、デッドリフトも"動作"です。
そして、筋トレで行う全ての種目も動作です。
BIG3の技術的な進歩はそこそこでも
筋トレを続ければ筋肉はそれなりに成長します。
そうすれば、BIG3も筋肉の成長に伴い、ある程度の所まではいけます。
しかしそのあとは長く続くプラトー(進歩が一時的に停滞する状態)か怪我です。
完全に"私の感想"ですが
スクワットは140~160kg前後
ベンチプレスは110kg前後
デッドリフトは170~180kg前後
これくらいで止まる筋トレ仲間を沢山見てきました。
パワーリフターはBIG3の記録を伸ばすことが目的であり
筋肉の発達は大事ですが目的ではありません。結果です。
◇感性がコーチとなる◇
私は動作の専門家である理学療法士です。
今までに幾多の患者様、利用者様の動作をみてきました。
そして、それを言語化して伝え、改善していくことが仕事です。
多くの方にとって、これが仕事ではないわけですから
同じことをしようと思ったら難しい作業だと思います。
だからといって、コーチをつけたり、パーソナルを受けるのは
ハードルが高いことだと思います。
安心してください。
これが冒頭でお話した内容に繋がります。
コーチはすでにいます。
まず、今の自分のフォームをカメラで撮って沢山見て下さい。
撮る時は矢状面、前額面で撮ってください。
可能であれば水平面も撮ってください。
(分析するうえで、斜めから撮るのはオススメしません)
![](https://assets.st-note.com/img/1729476321-QBDRaNor317TA9XHigLqUxMI.png?width=1200)
「綺麗に見えますか」
「格好良く見えますか」
「変に感じませんか」
「何か違うと感じませんか」
その感性がコーチとなります。
正しいフォームを教えてくれます。
感じた"違和感"がなくなった時
間違いなく上手くなっています。
強い人は、見ていて違和感を感じることはありません。
左右非対称な動き
乱れるバーベル軌道
このような状態であれば体重の3倍をこえるような重量は挙がりません。
だからこそ、強い人の動作をとにかく真似てください。沢山見てください。
それが自分に合っているフォーム、合っていないフォーム
こういったことは後からわかります。
今は、誰でもいいので
フォームが綺麗で格好良く感じる、強い人の動きをそのままコピーしてください。
そこで行き詰まったとき、コーチをつけたり、パーソナルを受けてみてください。
◇感性を磨くために◇
筋肉の発達を目的とした時
胸は週2回、脚は週1回などの筋肉の部位ごとにわけてトレーニングを行う分割法といった手段をとりますが
BIG3の記録を伸ばすことが目的なのであれば、類まれなるセンスでもない限り、分割法で技術の進歩は難しいでしょう。
筋肉に負荷をかけなければトレーニングではない。
これは筋肉にフォーカスされています。
動作にフォーカスしてください。
そうであれば、素振りやキャッチボールと同じ。
筋肉への負荷などどうでもいいのです。
バーベルだけでも
棒だけでも
なにもなしでも
スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの動きを反復練習してください。
それであれば自宅でも出来ます。
もし重りをつけたいのであれば1RMの60%以下で行ってください。
そうすれば、週に何度でも練習出来ます。
何度も何度もその動作に触れて、見て、真似て、修正してください。
プログラムは昨今、多くの方に認知され使用されるようになりました。
確かに有用なものです。
しかし、フォームが先です。
それが身についていない状態では
どれだけ有用なプログラムを行っても結果は怪我です。
以上、手段と目的につていの四方山話でした。
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