WAYAさんの津島弁ガイド 第2回「かんこうする かんこうば」
ローカルのTV番組の中で、飲食店の女将さんが「かんこうしてかんこうして、これを考えた」と話されていたのだけれど、受け手のリポーターさんはよくわからなかったようで、今回は「かんこうする」
「かんこうする」=勘考する よく考える
職人さんや商家では、「よく考えて工夫する」という意味で使う
「かんこうば」=トイレ・便所
<使い方例と共通語訳>
「かんこうばへ行って、かんこうしてくる」
=「トイレで考えてくる」
「かんこうして、かんこうして」
=「考えて考えていろいろ工夫して」
<注記>
トイレという外来語が一般的になる前は、「便所」という言葉を使っていたけど、「お」をつけても、音が美しくないので、子供ながらに「かんこう場」という言葉を好んで使っていたような気がします。下水道が整備される前、トイレは家屋の外にあるのが一般的だったので、「かんこう場へ行く」という表現もぴったり。議論が進まないとき「ちょっと、かんこう場へ」は「気分転換してくる」の意味になることもありました。
<関連>
当時同居していた明治生まれの祖父(岐阜県生まれ)祖母(津島生まれ、津島育ち)は、「小便」のことを「しょうよ」と言っていました。「小用」からきた言葉だと思いますが、私が小学校に入学して「しょうよ」が一般的な言葉ではないと知った時、ちょっと驚いた記憶があります。