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WAYAさんの津島弁ガイド 第15回「お母さん、チンチコチンだで」
擬態語が豊かなところも津島弁のいいところ。共通語では言い表せないことも多いので、今でもよく使います。
<使用例と共通語訳>
わかりやすいように擬態語のところはカタカナ表記します
「鉛筆をトキントキンにとんがらす」=「鉛筆をけずる」
最上級はトッキントッキン
「やかんがチンチン」=「やかんの湯が沸騰している」
最上級はチンチコチン
「鍋チンチンだで やけずりゃあすなよ」=「鍋がとても熱いので、食べるときに火傷しないように気をつけてください」
「チンチコチン」はこんな使い方もします
「お母さん、チンチコチンだで、気をつけやあよ」=お母さんは、頭から湯気がでるほど怒っているので、気を付けてください
「汗で下着までズクズク」=汗をかいて下着まで不快なほど濡れている
強調形はズックズク
「雨で靴下までビタビタ」=雨で靴の中までびしょ濡れ
強調形 ビッタビタ
「汗でビタビタ」とも言う。
ケチャップなどが付いた時は「ベトベト」「ベタベタ」を使うので、「ビッタビタ」は、張り付くような不快な感じですね。他に言葉がない。
「布団干しといたで、ボカボカだでね」=「布団を日に当てておいたので、あたたかかいですよ」強調形はボッカボカ
「シャビシャビであじない」=「みずっぽくて味がうすくて まずい」
強調形 シャッビシャビ
「家のカレーはシャビシャビ」=うちのカレーは水分が多くてドロッとしていない。
家のカルピスはもちろん、シャッビシャビ(笑)
<関連1>
「やけずる」=火傷する 「やけずり」=火傷の傷
<関連2>
方言ではないけれど、当時、女性用の下着と言えば、シミーズとズロース。
シミーズ=現在のスリップのような形 日常用の下着で、夏は、家の中ではシミーズ一枚で過ごしている方もいました。
ズロース=ショーツより少し丈が長めのくいこまない形の下着
これも絶滅危惧ですか?