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ベトナムLCC社員、堂々と不正取引


途上国でのビジネスにおいて賄賂は時に避けられない事があるのは事実だ。

だが、やり方とか限度というものがある。

結局我々は選択肢が無く、約44万円を個人口座に振り込んだ。

ベトナム最大手LCC航空会社内で組織ぐるみで行われている堂々たる大規模賄賂の餌食となった私。。。

今回は堂々と組織ぐるみで賄賂が横行している某航空会社の実例を紹介しよう。つい3日前の話だ。

クライアントの要望により、とあるベトナムの航空会社の機内誌にPRの記事を載せる事となった。

事前に航空会社の担当者と握っておいた金額は掲載料合計33万円。

実施が確定し、航空会社の担当者に契約書と見積もりの準備を依頼するために連絡を入れるとこう言われた。

「私の個人口座に全額振り込んで契約書も請求書も無しで44万でやってやるよ。イヤなら契約書と請求書発行で3倍の金額でなら発行できる」

不正取引でも11万円のコストアップ。当然、正規の取引でもコストがいきなり3倍になったからクライアントにその分を負担する予算は無い上に、「ベトナム人はバカで腐敗してるんで普通っすよ」とも言えないのである。

そこで対策をいくつか考えてみた。

1、航空会社上層部に通告する

2、33万の料金で正式な取引を行い別途で5万位賄賂渡す

3、3倍の価格で赤字でプロジェクトを進める

4、警察に報告する

5、別会社や別の部署から当たってみる


1に関しては、事が大きくなると面倒なので日本からの希望で却下

2は腐敗担当者が却下(全額自分で欲しい為)

3大赤字出してまでやるリスクは取れない

4そもそも警察が腐敗しているから、警察に賄賂払う羽目になる

5、別会社も別の部署も黙認している組織ぐるみの不正取引であった


という事でやむを得ない状況となり言い値で個人口座に払う方向で話を進めた。

ここでの最悪のケースと対策

(最悪のケース)・・・入金後に担当者がとんずらし、掲載もされず、返金もされない上に、3倍の料金で全額払いなおして掲載。

(会計処理上の問題・・・12月の決算締めまでに44万円分の会社名での領収書を集める必要がある)

(解決策)・・・担当者と1プロジェクトだけの契約書を結び、契約書内に掲載されない場合は返金と記載。←この場合は裁判で勝てる可能性が高い。これであれば、体裁上は会計処理上も問題なく合法な取引で済む。


問う事で、契約書を作り担当者とサインを交わした。

やっぱりベトナム人バカだな~。と思うのは雇用契約書を作成する上で身分証明書となるidカードの提出が必須なのだが、堂々と送ってきたのである。


私がベトナムを離れる際にはメコン川のナマズの餌になってもらおうと本気で思ったのだった。

昨夜、日本からのクライアント一行との夕食を終えてタクシーでホテルに送り届けている際に、「ベトナム人って、こんなめちゃくちゃな運転で何を考えているんでしょうかね?」と聞かれたので「あ~何にも考えてないっすよ。前見て自分の事だけ考えてます。」と言うと笑っていたが笑いを取ろうとしたのではなく、事実である。



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GEN氏 (広告代理店CEO/海外ビジネスエキスパート)
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