記憶の混在
なぜだか学生時代の夢をよく見る。理科室への移動教室だったり、校舎の階段から校門にかけての
帰り道だったり。お前は本当に友達がいるのか?と試される場面の夢をよく見る。
私は、私が仲良いと思うグループにいるのに3人が横に並べばいっぱいの廊下に1人で後ろから後を追いかける形になる夢だ。
知らない誰かに、友達はいるのかと試される恐怖に、平然と友達なんかいなくても関係ないしと強がるフリをするのに、夢の中の私もやっぱり喉のあたりがギュッと締め付けられて呼吸が苦しくる。誰かに見られてるであろう背中はスースーと冷たいのに、目と鼻の間は熱を持ち涙が出そうになるのを堪えてる。
目が覚めると、大人になってから先生だという人に「大人に近づいている子は1人でも帰れるし、1人でも平気なんだよね。1人でいる子はすごいよ。」と言われたのを思い出す。私だけ大人に近づいていただけかと思って、再び安心して眠りにつく。
夢の中の私はやっぱり1人で、泣きそうなのを堪えて、一緒に帰る人を探してる。仲いい子同士が自然とくっつくみたいに、「一緒に帰ろう。」と言わなくても一緒にいれる関係を求めてる。それでも、1人でチームの中に入れず後ろをとぼとぼ歩いている。
夢の中の私に、私が言っている。
1人でも良いんだよ。私が答える。
友達いないと性格悪いとか、空気が読めないとか、嫌われてるとか、色々思われる。
また、私が答える。
思われても平気だし、友達の多さを試してるのは私自身だよ。私が答える。
でも、友達いないと家族が心配する。今度ある学校行事も1人になる。
また、私が答える。1人を愛しなよ。
多分このやりとりは一生終わらないと思う。このやりとりが終わったとき、私は満足した顔で死ねると思った。