よい

何も残らない人生だから、ひっそりこっそり何かを残したくて。少しの日常を切り取って。私の感情が正解かを知りたくて。フォロバします。

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何も残らない人生だから、ひっそりこっそり何かを残したくて。少しの日常を切り取って。私の感情が正解かを知りたくて。フォロバします。

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空っぽな日々に

とても、温かい日でした。3月は街中が未来への期待に溢れていて好きでした。 今年の3月、父が亡くなりまました。癌でした。元々は食道で、分かった時には全身に転移してました。 緩和ケアは実家で行いました。看護師の姉を中心に父の世話をしていました。私と姉でやる下手くそなオムツ交換は父の体を苦しめたでしょう。痛みで横になることもできなくて、座ったまま寝る父に、最後まで家族喧嘩をしては慰められていました。3代に渡り住み続けられた古い実家は、襖や窓ガラスの隙間から外の空気が入ってきてとて

    • 忘却の彼方へウルセェババア

      3日前に食べた夕飯が思い出せないでいる。夫が作ったご飯をたしかに美味しい美味しいと言って食べたはずだ。 今日、片道1時間半の道をかけて、母が留守なので母が飼っているコーギーのお世話をするために実家に帰った。お昼時で車の中には途中のコンビニで買ったおにぎりと赤ちゃんと我が家の犬がいた。 家に着いて、ハッとした。実家の鍵を忘れてしまったのだ。普段から真面目に地味にコツコツと生きている自信があるのに、ときどきこういうことをしてしまう。車は夫が運転するから、鍵はいらないと判断した

      • 🍎偏差値45の教員。先生になる

        ポジティブ化け物の巣窟じゃねーか、と思った3日目の職員会議では予定通り生徒に関する連絡会が行われた。 担任の先生が新しくもつ自分の担当クラスの生徒の情報を伝えていく。1年生に関しては情報がないので、小学校の先生からの情報を共有していくみたいだ。 顔も名前も知らない生徒の情報を言われても頭には入らない。1回飲んだだけでライン交換をした男達のアイコンを眺めているようなものだろう。 「はい、では1年1組赤岩蘭からいきます。小学校4年生から登校しぶりの不登校。低学力で準要保護で

        • 🍎偏差値45の教員。先生になる

          遅れて行った焼肉店ではすでにメニューが注文されており、2時間食べ放題プランになっていた。ドリンクバーにカルピスを取りに行き席に戻ると、ハラミやナムル、牛タンにワカメスープが運ばれてきた。私と青井先生の他に、理科の香川先生、英語の金田先生も参加していた。 青井先生は28歳、香川先生は25歳、金田先生は24歳で私と同じ新卒。女性は私と青井先生の2人だった。 乾杯をしたと同時に金田先生が、 「何か、学校って思っていたのと違いました。」と、言い出した。金田先生は、小学生の頃から教

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        空っぽな日々に

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          校長室に行くと、校長の他に教頭と部活動担当の村田先生が座っていた。学生時代に怒られたことを思い出す。村田先生が口を開いた。 「率直に聞くけど、部活動持ちたくないの?」 「何でですか?」 「職員会議の発言を聞いて、松島先生からやる気が無い先生と組みたくないから顧問を変えてほしいと言われたんだよね。」 「はぁ、そうですか。」 「部活動は一応ボランティアだから、校長から命令したり、勝手に配属を決められないんだよ。」 「はぁ。」 正面に座ってる校長と教頭を見ると、会話の内容をノートに

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          ダサいも個性と言えるほど多様性にはなっていないよな日記

          ネイルを直しに行った。ネイリストさんに、 「何色にしますか?」と、聞かれ本当は黒色のラメにしたかったけど、「何色が似合いますか?」とか、訳のわからないことを聞いた。 「黒か金か銀のラメが似合うと思います。」と、言われてから「黒のラメにしてください。」と言った。ダサいやつだった。 自分のしたいことがあるのに、他人に背中を押されないと相変わらず前に進めないでいる。 午前中に行った児童センターでは、子供の名前と子供が大きくなったらしたいことを自己紹介した。 無難に「歩けるように

          ダサいも個性と言えるほど多様性にはなっていないよな日記

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          午前の会議が終わり、昼ご飯の時間になる。仲良い先生同士で外にご飯を食べに行く人もいれば、仕事が忙しくて職員室でパソコンを触りながら食べる先生もいる。 職員室の中心で、みんなでご飯に行きましょう!と、言ってる先生がいる。たしか、社会科の青井先生だ。若い青井先生が、周りの40代50代の人達に笑われながらも仲を深めようと健気に振る舞う姿は、同じ20代の私から見ても可愛く見えた。愛嬌を義務教育期間中に履修してきた人間は誰よりも強いのだ。 一方で私は、スマホを触り忙しいふりをしなが

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          ルッキズムにバックドロップ

          昨日投稿したら31日目という表記が出た。noteを初めて1ヶ月が経過した。 最近は書いて何になるんだという投げやりな気持ちがではじめて、書くか悩んだりもしている。それでもやっぱり今日も書いてみた。 この日に撮影した写真ができあがり、写真を取りに行った。我が子が生まれたとき、目は二重かどうかを聞かれることが多かった。つまらない質問に吐き気がした。二重だろうと一重だろう私の子供は可愛い。 我が子がティーンエンジャーになってルッキズムに悩んだら、あんたの顔は世界1よと、言って

          ルッキズムにバックドロップ

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          会議は図書室で行われた。席が決まってないので空いてた席に適当に座り、会議資料に目を通す。 ふむ。何度読んでも何もわからない。さっぱり理解できないが、理解したフリをするのは授業中に何度もしてきたから得意だ。この方法で乗り切ることにした。 職員の自己紹介から始まった会議では、初めて従来働いていた先生達の名前と教科を知ることができた。 今日の午前中は、新しく着任した先生達のために、市立曙中学校の基本的な概要の説明から始まった。 教頭が勤務時間について説明する。「職員の皆さんの

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          日記。ポケモンを見たよ

          朝早く(10時半)に、姉から電話がありました。 「11時に公園に散歩しに行かない?」と、言われました。 私はベットの上でパジャマで寝てました。8時にベッドの上でミルクをあげてそのまま横になったら寝ていました。 何とか目を開けて、「11時半だったら散歩に行ける」と、言いました。 急いで準備をして、散歩に出かけました。11月とは思えない暑さで、散歩中半袖になり夫はベビーカーを私は犬さんを連れて姉家族と歩きました。 とても長閑な風景で、こうやって一生が終わるかのかな、とか思い

          日記。ポケモンを見たよ

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          夜になり、Instagramを開いてみた。でてくるストーリーには、「研修1日目!お疲れ様」と、書かれた文字と22歳ぐらいの同じ年齢の子達が肩を寄せ合う写真が沢山アップされていた。 大学生の頃足繁く通った安い居酒屋で、知っている友達が私の知らない仕事仲間と新しい環境で、1日の満足感を赤らんだ顔に浮かばせた写真の数々に、就活をポシャった私は反応することもできずスマホをそっと閉じた。 明日も8時から出勤である。心に引っかかった知らない先生の「すぐ辞めそう。」の言葉が胃に流れ込み涙

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          子持ち様の日記

          子持ち様といわれる者に晴れて私もなりました。   会社で働いている先輩ママさんやパパさんに向ける白い目を、若かった私も見てないわけではありません。 私が進むべき未来は、先輩ママさんと同じであり、向けられる刃は若かった私にも突き刺さる物でした。 そして、さらに年齢が進み、子育て終了に近づき大きい仕事を任せられる身になったとき、今度は私が子持ち様に向けられた刃や鋭い眼差しをするようになるのかと怖くなりました。 世の中に道徳も糞もないなと考えておりました。一人一人置かれてる現状

          子持ち様の日記

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          起きてるけど、起きんのがダルかった大学生活は、明け方に眠りに落ち昼過ぎに起きて冷蔵庫を漁り、仕事に出た母親が作ったご飯をレンジで温めてモソモソ食べる生活だった。  迎えた4月1日。久しぶりの朝日は肌をヒリヒリ焼く。春の薄ら寒い中、リクルートスーツに身を固め、わざとらしく染め直した黒上をひっつめてワックスでベタ塗りにした。印象を明るくするために前髪がおでこにかからないようにセット。まつ毛をぱっちり上げて、ふんわりチークを入れた。最後に友達から誕生日プレゼントでもらったイブサン

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          問一、次の文を文節で区切りなさい。 りんごは赤い。 文節って何やねん。から、始まった教員生活も7年が経過した。 やりたいこともなく適当な大学に行き、勉強もせず4年間過ごした私にとって、中学生の国語の問題は難問中の難問だった。 今再び中学生時代のテキストを開き勉強をすることになったのは、大学生活4年間の自堕落な日々と自分は特別だから一発逆転ホームランがどこかで打てるのではないか、という浅はかな考えのせいである。 就職活動に全敗したのだ。アベノミクスが巻き起こした就職活

          🍎偏差値45の教員。先生になる

          でたらめなやつ。

          でたらめな生物で暮らして3ヶ月になる。 そいつは、ずっと笑っていたのに急に泣きだすやつで、あーとかうーとか意味のわからない言葉を叫んでいる。 お腹空いたら泣き、お腹いっぱいでも泣き、眠くても泣き、退屈でも泣く。かまえば泣くし、かまわなくても泣く。 わけのわからない生物で、生物自身もわけがわかっていない。本当にでたらめなやつだ。 そのうえ、寝返りすらできなければ、自分の頭すら持ち上げられない。手足も使えず、移動することもできず、寝転がって泣くのが精いっぱいなやつだ。

          でたらめなやつ。

          育児日記。名前の意味は。

          我が子に名前をつけるとき、何日もかけて考え抜いた。 なぜなら、私は幼少期から自分の下の名前が大嫌いだったからだ。 何故だかわからなかった。ただただ名前を呼ばれるたびに痛みとなってヒリつき、私のことを追い詰めた。幼い頃から、私の名前を誰も呼ばないでくれ!!と、何度も何度も心の中で叫んでいた。 だから、自分の子供にはしっかりと考えて良い名前をつけようと決めていた。 だが、子供を産んでこの年齢に達してようやくわかった。私が自分の名前を嫌いな理由が。 私の名前を呼ばれるとき

          育児日記。名前の意味は。