アンゴルモア大王の帰還 第一日目 #84
さて、遂に東京に戻った姉。
ホント身一つで無一文だっつーに
、第一声が
こんにちは〜帰ってきました。
は⁉️母と二人、顔を見合わせてしまいました。
なんだその、気の抜けた挨拶は。
あきれるわたし達の心情をまるで理解しない姉。着ている物も奮っていた。母が昔、オーダーメイドで作ったオーバーを着てきた。
中はムートンかな?毛皮が、付いていて確かに暖かい。ただし、あまり格好良くは無いのだ。だから作った母自身、あんまり気乗りしなくて着なかった。わたしはまるで着る気にもなれないが、そこそこ高価だったのも知っているので、ただ捨てるのもしのびなく。場所塞ぎで邪魔にしていたが、3年前くらいですかね〜?京都の底冷えする寒さにはこのくらい暖かいオーバーのが良いだろう。適当にいたんだら、その時処分してもらえば良いし。と、姉に送ってやった物。
確かにもともとあまり見栄えの良い品ではなかったが、姉の着方のだらしなさに、母もあきれて『なんてみっともない着方してるの⁉️』と怒り出す。毛皮の部分は取り外しが出来る様になっているため、中の皮を支える正しい位置以外にボタンがかかると、つれたり、変に広がってしまったり。この格好で京都から高速バスに乗って新宿着いたの⁉️これだけの時間あって、自分のコートがひしがっておかしな事になってると、どうして気づかないんだか。
更にショールとマフラーの中間の様なサイズの襟巻きが、また多色使いのムラ染みたいなのなんだけど、センス悪くて余計に貧乏くさい感じで。見ているだけで嫌になった。
第一声は玄関で言った言葉だが、上がって部屋の障子を開け、入るかどうか戸惑う様に黙って突っ立っている。
ぼーっとしてないで、部屋入りなさい‼️とは母。
一月の寒い時期の事ですから、当然部屋の暖気も逃げてしまうから、入るならさっさと入室し、脱ぐ必要のある物は脱いで欲しい。
そうして、やっと部屋に落ち着いて、これまでの経緯やらなにやら
事情聴取。
あっと思う間に昼時に。3人で昼飯を済ませ、午後からは姉のおさまる部屋に連れて行き、大屋さんに挨拶and契約。
部屋をザッと見たら、姉の布団を買いにニトリさんへ。ウチには余分の布団なんてなかったので、姉が寝泊まりするとなると、当然布団1組は必要で。布団代はコチラで出しておいた。祝う気もなかったけれど、せめてもの温情と思って。
買い物行くにしても、足はわたしが金出して用意。タイムズのレンタカーです。運ぶのも車という機動力があるから、布団1組運ぶのも簡単だけど、この買い物一つにしても、電車やバス使って移動だとすると、その日のうちに布団持ち帰る事が出来たかだって、定かでは無い。
ニトリさん良かったよ〜。一畳サイズのホットカーペットみたいのあるし。
この日はホント、今日必要な物だけ購入したらトンボ返りで布団を姉の居室に運び入れ。
姉は自分の荷物整理しろ‼️と言って先に帰った。
車を返却して、夕飯もわたしが作っているのだからそれ以上の贅沢言うな‼️であった。