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【note】ギフテッドとは?はかり方は?指標はあるの?

「ギフテッド」とは、

努力して手に入れた学力などとは異なり、生まれ持った(=gifted)とびぬけた才能がある子のことです。

知能指数(IQ)の点数でいうところの「130」が目安になっています。
でも、この数字はただの目安で、知能検査も種類が複数あって、得点の出し方もそれぞれ。
そのため、何点以上だからあなたはギフテッドねという診断的なものがあるわけではありません。

ギフテッドの例は、

サイエンスや芸術や音楽、このあたりがはっきり誰の目にもわかりやすいかなと思います。
が、いってしまえば全ての領域でとびぬけた才能がみられるケースはギフテッドですねとなります。
国内ではこんな報告があがってきていますよ。

相対性理論を理解している小学生
7歳で大学で自然科学系の研究を進めている
政治・安全保障や地球温暖化などの社会問題に強い興味関心を示した子
映画や本の内容を完全に暗記

参考:特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する 学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議 論点整理(案)

私が出会ってきた方の中で、これはそうだなーと思っているのが、

  • 亡骸を丁寧にお墓に入れて弔うのはなんでかしらと議論し合う小学生

  • ほとんど勉強していないのに模試全国1位の小学生

  • 始めて3か月でeスポーツ日本代表になった小学生

  • 宇宙に詳しすぎて、先生を圧倒して講義を始めちゃう小学生

そろそろ見慣れてきましたが、明らかに突出した才能です。

スポーツ分野でも、いらっしゃる!芸術も音楽も似ていますかね。
”これはセンスだ”という方!!
芸能人にも多いですよね。

定義はばらばら

「ギフテッド」は診断名ではなく、正確な定義があるわけでもありません。
海外では、平均的な子よりも優れているものがある人をまるっと「gifted」と呼んだり、超際立った才能だけを限定的に「gifted」と呼んだり、それから州(自治体)によっても各々こう定義づける的なものがばらばらです。

そのため、文部科学省では、日本で「ギフテッド(gifted)」の議論を始める際に、その意味の受け取り方が人により異なるせいで誤解を生んでしまうことを危惧して、「ギフテッド」の用語をそのまま日本で使うのは避けました。

で、代わりに用いられている用語が、
「特異な才能のある児童生徒」
うん。。。スッと入ってきませんが、意図はよくわかります!

こちらが、文部科学省の有識者会議で、「特異な才能のある児童生徒」と呼ぶことにした背景についての記述です。

「ギフテッド」という用語については、英語の gifted の本来の意味で才能や才能のある児童生徒を広く表すのではなく、突出した才能に限定して用いられる場合や、特異な才能と学習困難を併せ有する児童生徒に限定して用いられる場合などがあり、対象となる児童生徒のイメージが論者により異なるため、本有識者会議においては使用しない。

特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する 学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議 論点整理(案),資料1-1【令和3年12月13日第6回有識者会議】 (mext.go.jp)

日本でのギフテッドイメージは、

日本では「ギフテッド」のイメージは「天才」ではないでしょうか。
メディアでも、とびぬけた才能がある子ばかりが”天才”として取り上げられることが多いですよね。

教育側の立場では、表現を乱暴に書くと、”メディアに取り上げられる映える天才”だけではなく、才能が人よりも飛び出ているがゆえの生きにくさを解消してあげたい、その才能を伸ばしてあげたい。
ギフテッドは要教育支援の対象。
そこに焦点を当てたいため、抜け出ている才能は、大小限らず適切にサポートしてゆくことを考えますよと。

「ギフテッド」という用語を使うことは控えたわけですね。

生まれもった才能の種類

さて、ここでは「ギフテッド」「特異な才能のある児童生徒」の”才能”についてですが。
これはどちらも、”生まれ持ったもの”を指しています。

”生まれ持った才能の種類”が広く使われているのは、ハーバード大学教育大学院認知心理学のハワード・ガードナー教授の8つの分類。

それがこちら。

Future Edu Tokyo HP: https://www.futureedu.tokyo/education-news-blog/2017/1/2/multiple-intelligence-and-future-of-education

日本語にするとこれ。

①言語的知能 (Verbal - Linguistic):例)小難しい単語を使った話しが得意
②論理・数学的知能 (Logical - Mathematical):例)推理が得意
③空間的知能 (Visual - Spatial):例)立体把握が優れていてレゴ得意
④音楽的知能 (Musical):例)聞いたらすぐに再現できる
⑤身体運動的知能 (Bodily - Kinesthetic):例)どの運動でもすぐできる
⑥対人的知能 (Interpersonal):例)感情を読み取れるのでリーダーが多い
⑦内省的知能 (Intrapersonal):例)自分のことをよくわかっている
⑧博物的知能 (Naturalistic):例)この世の事象への関心が高く整理できる

あの人これだー、私これ強め―。これは苦手だわ…
ピンとくる得意や苦手があるのではないでしょうか?

別の記事で、これら8つはもう少し丁寧に取り上げたいと思います。

日本の教育は、言語的知能・論理・数学的知能ばかり

この8つの分類をみていると、ギフテッド傾向で学校が合わなくなる子がいるのは、そりゃあそうだと納得かなと思います。

だって、日本の小中学校の公教育でひたすら学ばせているのは、言語的知能 (Verbal - Linguistic)、論理・数学的知能 (Logical - Mathematical)ばかりですもの。

この2つが苦手、あるいはできすぎる場合、そりゃあ「学校つまらん」となると思います。

さまざまな才能を発掘し、伸ばせる教育環境、もっともっと自由に広がると良いのになと思います。

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