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上高地帝国ホテルの絶品オムライスとハッシュドビーフ

まちがいない ~完璧なオムライスと完璧なハッシュドビーフの絶妙なハーモニー~

 
 夏休み中の土曜日、大勢の観光客で賑わう上高地。河童橋周辺でランチをとろうと思っても、どこも混んでいて長い行列ができていた。「ここはよさそう」と入ってみると、予約で満席だと言われてしまったり……  そんなわけで、昼食の場所を探しつつ、ウェストン碑を通り、田沼湿原から田沼池、そして大正池方面へ歩き、風景に感動し、写真をたくさん撮った。帰りのバスの時間もあるので、そろそろ昼食をとらないと、という話になり、そこから近かったのが上高地帝国ホテルだった。「カジュアルレストラン アルペンローゼ」の標示を見つけ、迷わず入った。時刻は12時30分、意外にもすぐに案内され、席に着くことができた。ランチ難民にならずにすんでほっとした。娘は「帝国ホテル伝統のビーフカレー」私は「信州産地卵のオムライスとハッシュドビーフ」を注文、それぞれ3600円と3800円である。ちょっと贅沢なランチだった。
 注文後、すぐにミニサラダが出された。酸味強めのドレッシングが歩いて疲れた体にちょうどよい。サラダを食べ終わりそうなタイミングで、カレーとオムライスが来た。予想外の速さにふたりで驚く。とろとろ卵のオムライスと、具材がしっかり入ったいい色のハッシュドビーフ、そして「わさびの葉の天ぷらをのせております」と説明があり、オムライスの上にさりげなく緑の葉の天ぷらが載っている。まずはわさびの葉の天ぷらからいただくと、サクサクでわさびの香りが口に広がる。オムライスにさりげなくわさびの天ぷらをのせる発想がすてきだ。ハッシュドビーフにはやわらかく煮込まれた牛肉がしっかり入っていておいしい。デミグラスソースも「帝国ホテル伝統の」と説明されていたがまさに伝統の味というのに相応しい。重厚でありながら上品な程よい濃さのソース。オムライスとハッシュドビーフの組み合わせが絶妙だった。
 外を歩き続けて汗だくになり、喉が渇いていた私たちにとってありがたかったのは、ホールのサービスをするのに十分なスタッフがいて、すぐにお冷を注ぎにきてくれたこと。最近はどこも人手不足で、ファミレスはホールに人がほとんどいなくてロボットが料理を運んでいるような光景が当たり前。十分なスタッフを確保してサービスをしてもらえるのは心地よい。さすがは帝国ホテルだ。また、席までの案内も料理を出す時間も、お客を待たせない迅速さがいい。上高地はマイカーの乗り入れができないので、バスの時間で動かなければならない。食事の提供に時間がかかれば予定のバスに間に合わないかもしれないし、貴重な散策の時間を削られてしまうかもしれない。レストランの雰囲気も、気取らないカジュアルさと落ち着いた雰囲気を兼ね備えている。心に残る素敵なランチタイムを過ごすことができた。

ぺーパーランチョンマット 地図になっている (帰りに新しいものをもらえた)


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